繁浩太郎の自動車と世の中ブログ(新)

モータージャーナリストとブランドコンサルタントの両方の眼で、自動車と社会をしっかりと見ていきます。

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2015-08-26 16:51:03 | 日記
自動車メーカーとマーケット

昨年のトヨタグループとしての世界販売台数の内訳では、北米が全体の27%、次いで日本が21%、中国を除くアジアが15%、中国が10%、欧州が8%という順番です。

トヨタグループは、日本で販売する量より海外で販売(特にアメリカ)する量の方が多いのです。
ホンダはその傾向がより顕著ですが、近年は軽自動車に力を入れ販売も好調なため、日本で生産販売する比率は上がっています。

つまり、トヨタ自動車もホンダも生産販売の柱はアメリカです。

アメリカはフェアーなマーケットと言えます。
移民の国ということもあるかもしれませんが、「受け入れて」くれます。
機能が良くて価格も良ければ、つまりValue for moneyが良ければ、素直に買ってくれます。
また、クルマは移動の必需品として社会に根ざしていて、さらに人口と購買力と共に大きく、大きなクルママーケットなのです。
GMフォードなどは、ドメスティックメーカーとして、そんな大きなマーケットの中におり、恵まれているわけですから、無理に輸出に力を入れる必要はそんなにないと思われます。
ホンダは、早くからオハイオ州に工場を作るなど、世界の自動車マーケットの本質を見抜きアメリカに力を入れてきました。

アメリカマーケットを柱にすることは、企業収益の柱になりひいては安定した永続性にもつながるということになるかと思われます。

中国は今後の成長(人口の多さと購買力)が見込めて、クルマの生産販売の世界的中心になっていくと思われますが、中国ではカーメーカーの単独投資で自動車メーカーは進出できません。現地資本と50対50でないとダメなのです。しかも、当たり前の話ですが、その生産販売による収益は現地の合弁会社のものです。
そこで、同様に人口が多くて今後の成長が見込めるのがインドです。(スズキ自動車は早くから進出しています)
インドには中国のような現地資本と50対50でないとダメと言う事はありません。
ただ、現状は購買力はそんなに高くありません。今後が楽しみです。

こうやって見てくると、トヨタ自動車やホンダのような日本のカーメーカーにとってアメリカマーケットは大切なマーケットと言うことになります。

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