名古屋市長選挙は、きょう投開票日です。今回の選挙は河村たかし前市長が失職したこと(衆議院選挙へ立候補)に伴って行われ、無所属の新人7人が立候補し、河村市政による政策の是か非か(市民税減税や名古屋城の天守閣木造復元など)をめぐり、論戦が交わされてきました。
衆議院選挙の他に愛知県内では自治体選挙が行われ、選挙によっては、投票が締め切られた直後に「当選確実」が出ることがあります。この場合、報道機関で事前の情勢取材や出口調査の結果から、確信を持って「当選確実」を判断しているようです。
当選確実が報道されると、選挙事務所では当選の結果を一刻も早く知りたいという支持者や応援者が集まっていて、立候補者が会場に現れると「万歳」が行われます。「当確」ですから候補者も一緒に喜んで「万歳」もよいと思いますが、当選した場合は、周りの人が祝福してくれるので、頭を下げてそれに応えるのが、当選者の礼儀というものでしょう。
町内会長をしていたころ、神社での神事が終わると禰宜(ねぎ)さんの音頭で万歳三唱の機会が度々ありました。万歳の正しい姿勢としては、両腕から指までをまっすぐ上に伸ばし手のひらは内側にと教わりましたが、まあ、正式な万歳の所作は、歴史的にも慣例上も定まってなく、おおむね勢いよく両手を上げればよいようです。
10月9日、岸田内閣は解散して議場では万歳が行われました。万歳の歴史は明治30年の帝国議会の頃かららしく、この慣例の経緯は明らかではないとか、まあ、万歳三唱をすると次の選挙で落ちないという縁起もあるらしいのです。ただ「この瞬間に失職するのに何が万歳なのだ」といって万歳三唱をしない議員もいるそうです。
その場に身を置いた議員の気持ちを思えば、解散詔書を読み上げている途中で万歳し「早く終えて選挙区へ・・」と逸る気持ちも理解できます。頑張るぞと声を張り上げる議員と半分はやけくその議員もいることでしょう。