10年前(2013年)に、このブログでNHKの報道番組で「大阪市の高校教諭が“しつけ”と称して体罰をしたことで懲戒免職になり、この番組を見て当時の社会情勢や子どもの教育について、素人なりに「複雑な思いをした」と書きました。
私は明治生れの父親から「バカもん!反省しとらん」と、ビンタを食らったことがあります。親は後で “しつけ”を解説してくれましたが、体罰は決して納得できませんでした。しかし、当時は家庭での体罰や口頭注意を問わず「罰することによって許すこと」が「しつけ」であって、必要なことだと思っていました。
2020年2月に、国は“体罰などによらない子育てのために”という、ガイドラインを設け、体罰は、軽くても「苦痛や意図的な不快感をもたらす行為」として禁止し、しつけは、子ども自身を伸ばし、「社会において自律できるよう、子どもをサポートする行為」として定めました。
親は、子どもを養育し、教育するための“しつけ”をしますが、時には、しつけとして子どもに体罰を与えようとすることがあるかもしれません。しかし、国は子育てを社会全体で応援・サポートし「体罰によらない子育てを、社会全体で推進すること」と説明しています。
子どもと向き合い、社会生活をしていく上で必要なことを、しっかりと教え伝え、子どもの発達状況や能力に合う方法で行い、親の手本も必要です。決して体罰でおさえる方法は許されません。
運動クラブで強くなりたい一心から、一方的な“しごき”(体罰)が正しいとの思い込みや、少なくとも監督と生徒、保護者との信頼関係が構築できないまま、不幸な結果にならないようにしたいものです。
岡崎市・南公園にて 2023.2.28撮影