近頃は、チョットした文章や文字を書くには、ペンや筆で書くことよりもキーボードで「打つ」ことがほとんどになりました。ノートに「書く」とき、漢字が浮かばないことが多くなり、正しい漢字かどうか確かめるため、再びキーを打つ始末です。
今の学校のでは、児童生徒へタブレット端末を配ってネットワークを構築し、デジタル教育を推進して、急速にITC教育(情報通信技術を活用した教育の総称)の環境を整えてきたと言います。新しい技術によって授業の質の向上や、ネット社会との向き合い方などへの教育が進んだと思います。
ところが、タブレット末端を使ってきた情報通信先進国フィンランドの学校(リーヒマキの学校)では、思考力や記憶力低下の可能性から「脱デジタル教育」に転じ「若者たちが授業中に、より集中できるようになり、気が散ることが減った」と、教科書やノートを使う授業に回帰してきたといいます。
タブレットやスマホには、多彩なアプリが並んでいて、数多いニュースやスキャンダルなど、目的ではない無関係なサイトを見てしまうなど誘惑も多く、脳はマルチタスク(同時作業のこと)に弱い人が多いことも事実です。
日本もITC教育に力を注いできましたが、指導者の能力 不足や、それらによる教育格差もあるようで、この際、デジタル教育のあり方を検証する時期ではないでしょうか。