私(島上)の人生に演劇という一つの流れがあるとするならば、次回の公演は間違いなくその分水嶺となるのでしょうね。
前回、私が「優呼」に出演したのが14年前。この作品は20年ほどの間に2回上演されています。今回で3回目。神原ワールドでは珍しいケースです。前回できたこととできなかったことがある。もし今もできないとしたら、そしてできなくなっていたとしたら・・・。それを見極めることになりそうです。その結果如何で、今後の私の演劇人生は大きく変わるのではないかと思われます。再演の意味は大きいのです。
それに神原も私も、この作品に出演するのはこれが最後です。まずもって体力的に最後の挑戦となります。「優呼」は1時間ほどの作品ですが、意外と体力を使います。お客様には分からないところでかなり身体を酷使するのです。その何倍も精神は疲れる作品です。そういったことが、互いに高齢となった神原と島上には限界を感じさせるのです。ましてや神原は心臓病を患っています。ある一定のクオリティを保てないのであれば演ってはいけない、私たちはそう考えます。そういう意味で今回が最後と言えるでしょう。
「優呼」はタイトル通りの作品です。情念と優しさ、夢幻と現実の狭間を彷徨う永遠のわざおぎたち…面白くないはずがない。ぎりぎりまで研ぎ澄ました三人芝居です。大した装置もなく、生身だけの真剣勝負。一人が二人にも三人にもなる摩訶不思議な物語。是非、ご覧ください。
神原組プロデュース公演 「優呼~優しき呼び声~」
時 2018年 3月10日(土)19:00
11日(日)13:00/16:00
場 所 座・九条 阪神なんば線「九条」下車3分・地下鉄中央線「九条」下車6分
木戸銭 2000円(前売・当日共に) ※席数の関係上、予約優先となります。
作・演出 神原くみ子
出 演 神原くみ子、 島上 亨、 紺野すず
さびしかったらふらりとおいで、決して只では帰さない
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