神原ワールド稽古場日誌

神原ワールドが繰りひろげる劇の世界・公演のお知らせ・稽古場の模様を皆様にお届けします♡

あの眼差し

2022-01-30 22:17:32 | 演劇

 今日は久しぶりに劇団武るの三条すすむさんを観に花園町の鈴成座へ。本日昼公演が千秋楽。来月は広島だそうです。

                

 彼の笑顔は、私が知る俳優の中でベストです。ただの笑顔ではないのです。何を考えているのかわからない笑顔。ひょっとすると何も考えていないかもしれない笑顔。深い悲しみの向こう側を見据えたような笑顔。何もかももうええじゃないかと笑ってしまっているかのような笑顔。どれでもあり、どれでもないようなあの摩訶不思議な笑顔。あれを見たくて行って参りました。千秋楽、いい芝居でした。ピンマイクがあるとはいえ、あんなスキッとした囁き台詞はなかなか聞けない。ラストの見せ場をしっかり納める芸は、やはり素晴らしい。

 今でも覚えています。新型コロナウィルスが蔓延して客足が激減したある日の公演で、ガラガラの客席を一目じっと見つめてニヤッと笑ったあの笑顔。ゾクゾクしたことを覚えています。

「あんな風に笑いてぇ」と心底思いましたね。あの笑顔はやろうと思ってできるもんじゃありません。三条すすむさんならではなのです。本当に芝居が、舞台が好きなんだなぁと思います。

 帰りは一緒に観劇していた劇団関係者とりくろーおじさんのチーズケーキを1台丸食いして解散。焼きたてを即食べたことありますか?ケーキとプリンの中間のような温かいとろける食感。はっきり言って食べたことのない食感でした。

                

 久しぶりに休日の昼ごはんも食べました。穏やかな、めったにない良き日でした。

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境界線上のアリア

2022-01-28 22:02:16 | 演劇

 俳優は相手との間に引力(重力)を感じなければなりません。感じなければ演じることはできないのです。芝居は一人でやるものではないのですから(一人芝居は別)。しかしながら、これには経験が必要になります。元々、演劇・芝居には人生を再認識することができるという利点があります。実際にことばを発し、動いてです。予定調和ではなく、現象としてです。えっ?だって筋があるじゃない、と思いますよね。よく言われます、「セリフ覚えるの大変でしょう」と。これが今の日本の限界なのです。

                  

 我々は舞台を生きるのであって、予定(稽古)通り動いているわけではないのです。日頃、あなたは周りの「もの」とどう関わっていますか?意識したことはありますか?無意識で過ごしているのが日常の暮らしで、意識して過ごしているのが俳優の暮らし。長くやっていると常にその意識が持続されます。意識が常に満ちています。TVで「鬼滅の刃」の柱の呼吸の話を聞いていて、「あ、これ俳優ならわかるわ」と即納得しました。あんな感じです。自然にできるようになるまで鍛錬するという点では同じなのです。日常と非日常の境の上に立ち続けているのが俳優(役者)なのです。

               炎柱 煉獄杏寿郎

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風を切る疾風

2022-01-25 22:38:58 | 演劇

 寒い寒い🥶この寒い中、北西に60キロほど出張してきた。往復約120キロ弱。スーツの上に(故 淀川さんぽ氏の)防寒ツナギを着て、時速100キロで走る冬の高速道路は寒く、怖かった。指先が凍えた。転倒したら間違いなく信じられないような大怪我をするだろう。もしくは死ぬな。思わず緊張し、慎重になった。「私が死んで誰か悲しむのか?…あ、座長は困るだろうな。」などとよくわからぬ思考になったので、パーキングでコロッケを食べた。中古の250㏄ではこれが限界だ。無理はよそう、休憩をはさもう。高速の事故で死ぬのはかなり痛いはずだ。痛いのはイヤだ。 …という訳でとりあえず生還できた。

                    

 久し振りにフランス映画を観た。昨年、ヴァンカッセルの「スペシャルズ!」以来。「ブラックボックス」仏語なら「なんたらノワール」か。ガチのサスペンスだった。結末はかつてのアメリカンニューシネマを彷彿とさせる「えっ?!」という終息。シンプルでシビア。人の人生とはこんなものかもしれない。私の最期はどんなだろう、って思わず呟いた。地味だがガチな作品。

           ブラックボックスの外身

 生まれてこの方ずっと孤独な奴って、それを自覚できないのですよ。ちょうど肩が凝り過ぎて「肩が凝るってどういうこと?」とわからずにいるのと同じ感じ。一人ではなかったひと時を通じてやっと自覚に至るというお粗末くん。いやぁ困ったなぁ、って還暦になってから思ってもね。こんなに人と繋がってないのに山ほど誤解される。今更言い訳しても相手にされない。もう仕方ない。ああ、こうやって死ぬのだなぁと思うだけ。

 孤独とは淡々としたものです。そんな大仰なものじゃあない。日常なのですよ。敢えてその名を口にしなかっただけ。恥ずかしいし、自覚したくなかったから。「孤独」って日常なんです。アスファルトの隙間から生えてる名も知らぬ花みたいなもの。ふと下を見るとそこにいる。ああ、これねって感じ。

   明日は稽古だ。がんばろ( `ー´)ノ

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今年も稽古始まる

2022-01-21 22:47:10 | 演劇

 新作「カネヨの小鳥」の稽古が、水曜日から始まっちゃいました。一体どんな話になるのか?それは作家にしかわからないので私は考えません。浮狼舎の芝居は感性と反射神経が重要なのです。毎回連載小説のように台本が少しずつあがってきます。読み合わせはせず、いきなり立ち稽古に入ります。読むのではなく、いきなり演じるのです。かなり乱暴なようですが、作品に対する最初のアプローチは作家によってそれぞれです。イヤっていうほど読み合わせをしてから立ち稽古に入る方もいれば、とにかくまずやるといった方まで色々です。私らは後者。

 うちは、稽古の進み具合によっては物語が変化してしまうことがあります。物語の芯は変わらなくとも、流れが変わります。役者が物語に命を吹き込み、作家が興に乗るのです。ですから面白くなかったらどんどん端へやられます。以前、ヒロインの愛が少なかったがために、他の女優に半分取られてダブルヒロインになってしまったこともまだ記憶に新しいです。

 今回は、主演女優が定まるまで時間がかかったので、当初の思惑とは全く違ったものになったようです。つまり、今回の愛澤アンという女優だからこその「カネヨの小鳥」になるというわけです。注目です。 刮目して待つのだ!

          右から二番目の浴衣のお姉ちゃん

             いやはや、どうなりますのでしょうか。楽しみです(^^♪

 

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全国で3万人!

2022-01-18 18:59:27 | 演劇

 さすがに今回は感染力が高いようです。止めが効きませんね。

 昨年とは違い、かなり心配です。これだけ用心が身についている我々の中にするりと入ってきました。油断なり

ません"(-""-)" けっぱりましょう!

    

 

      

                                                                    

 

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