今日久しぶりに、YouTubeで「グレイテストショーマン」の出演者によるワークショップセッションで「This is me」を聴きました。いや、観ましたかな? 歌うはご存知レティ役のキアラ・セトル。
最近、ビールのCMでこの曲が使われていますが、あれにはガッカリです。弾みのある曲だからというのもあるのでしょうが、ああいう使われ方は力が抜けます。一度でも歌詞を見た方なら何の歌かお分かりだと思います。TVとはいえ、そぐわないものを見せられるのは、やはりちょっとね。
前出の、YouTubeのワークショップセッションは本編以上の感動があります。何故かは…実際に観ていただければ、イントロデュースで真相がわかります(キアラ・セトルで検索)。
感じる心は初めから備わっているものではないと思います。それは経験と記憶と直感によって高められてゆくものです。だから小さいお子さんに「ほらきれいだろう」と言っても、よくポカーンとしていたりします。そりゃあ色彩だとか何だとかはわかるので、何となくは感じているのでしょうが、やはりその子の人生に見合った美しさを感じていると思います。時には、見たこともないものを見てしまった時のように、理屈抜きで受ける衝撃と言うのもあります。しかし、結局はその人の人生(経験・記憶・直感)に見合ったものを感じているのだと思います。
それでも、とても近いものを共有する瞬間というものがあります。一番わかりやすいのはスポーツですね。試合や競技は、素晴らしさを多くの人が瞬時に感じることができるものだと思います。経験も境遇も違う人たちが共に同じ気持ちになることはとても貴重なことなのです。同じ思いを受け取ってほしいと思ってもなかなか上手くいかない経験は皆さんもおありでしょう。
ですから、演劇による共同幻想などというものはかなり高度なことなのだと思います。演劇が難しいのではなく、それに対し、心を開くことが難しいのです。好きな俳優が出ていたり、好きな曲を使っていたりすると、その突破口になったりするのでしょう。きっかけはほんの些細なもので良いのです。感じる心を育てるには、心をほんの少し開かないといけないのではないでしょうか?
演劇はそのためにあの手この手でアプローチします。お客様もほんのちょっとAF(エーティーフィールド)を解除して近づいていただければよろしいかと存じます。まずは観にいらしてくださいませm(__)m