私たちは時代劇でよく雪駄や草履を履きます。しかし、私を含め、今の人はこういったものを履き慣れていません。下駄に至っては殆どの方がうまく歩けないかもですね。
履物の基本は地面を「掃く」なのですが、靴に慣れてしまった現代人は意外とこれができない。靴に慣れてしまった我々は、草履を履いても靴の歩き方をしてしまうのです(>_<)
靴は足を包んでいるのでどんな動きもでき、足は地面を離れます。しかし、草履(または雪駄)の足運びは違います。草履(雪駄)には鼻緒があり、そこを出発点にして足を前に出す。但し足は地面から完全には離れません。ここが靴と違います。初動、先端を多少浮かせますが、あとは足の裏(底)で地面を「摺る」。「掃く」と言ってもよいでしょう。靴は「浮かせ」「運び」「着地させる」のに対し、草履(雪駄)は爪先を少し浮かせたら後は前へ足を運び地面を「掃く」だけ。
足自体の緊張(テンション)は靴の方が格段に強い。姿勢や動きに独特の影響が出ます。現代人の便利と弊害が見て取れます。しかしながら、草履(または雪駄)は地面との摩擦が生じ、疲れやすい点が弱点。底も薄いので地面の硬さがダイレクトに伝わり、足にダメージを与えます。長距離には向きませんね。鼻緒の掛かる指の股の皮が剥けちゃいます(>_<)
時代劇の慣れ不慣れは履物ひとつでわかります。7月の劇団すかんぽ長屋「歌留多」が今年初めの時代劇となります(≧∇≦*)
この前の日曜日に「傷物語」~こよみヴァンプ~を観に行きました。7年前の三部作を編集して1本にしたものですが、映画館で観ると改めて発見することが多かった。「何の」物語かが、より明確になったなぁ、としみじみ。人ならぬものが人に動かされる…。理屈抜きで面白かった!ラストのフランス語の歌も …くぅ~(≧∇≦*)