神原ワールド稽古場日誌

神原ワールドが繰りひろげる劇の世界・公演のお知らせ・稽古場の模様を皆様にお届けします♡

二つで一つ

2016-02-23 12:15:32 | 日記

 珍しく大河を毎週観るようになりました。三谷幸喜脚本の「真田丸」。面白いとは思いますが、何となくはがゆい感じもします。そういったところがこれからどうなるのか楽しみです。
 主人公(のちの真田幸村)の父(昌幸)が彼に言います。「お前が何故失敗したかわかるか?」「お前は勘で動く。兄は理詰めで動く」経験に裏付けされていない勘だけでは駄目だが、よく考えた理詰めの手堅さだけでは面白くない。両方揃っていないと駄目だ、と。

 感覚をどう生かすか。考えをどう表現するのか。感覚で動くと二度と同じことができない。段取りで動くと何度でも同じことができるが、面白くも何ともないものになる。「感覚」と「思考」、二つで一つ。要はどうやって融合するのか。「頭で考えるな!」と怒鳴られ続けた20代。しかし、頭でしか考えられない。そのせめぎ合いの中で「肌」と「空気」に気づく。空気から感覚が肌に(もしくは脳に直接)伝わって、反応する。その過程で思考がはたらく。どこでかはわからない。いつの間にか考えている。これが私の知る(稽古前に台本を読んで考える思考以外の)演技思考であります。
 
 この感覚と思考の連携を稽古で培うのです。観察力、反射、立体感知、ありとあらゆる感覚を総動員して集中するのが稽古。馬鹿なこと言うてるからって気を抜かないように。馬鹿なことを言いながらも頭の芯はピンとね

 「考えながら演(や)るな!演(や)りながら考えろ!」・・・かな?



『一ツ目の森』
 3月19日(土)午後7時より1回公演
 3月20日(日)午後1時からと4時からの2回公演
  劇場: 座・九条  大阪市西区九条1丁目28-20
 阪神なんば線「九条」駅 ②番出口から徒歩3分
 地下鉄中央線「九条」駅 ②番出口から徒歩約5分
  前売り 1500円/当 日 1800円
 ☆1ステージ:席数40席なので、出来るだけご予約くださいませ。
 ご予約は出演者に直接か、このブログのコメント欄にいただければOKです
 しか~し、当日いきなりでも大丈夫ですよ!席数状況は、期日迫ればブログにて報告いたします。ご安心を!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「一ツ目の森」

2016-02-17 11:46:11 | 日記

 こいつはとんでもない物語ぜよ!まだ台本は30%ぐらいの仕上がりやがえらいことになっとるがよ!
 根っこは「あんだーぐらんど」ちゅうがぜ、最近珍しいのう。ひとつ、ぶったまげにおいでや! 

 『一ツ目の森』

 3月19日(土)午後7時より1回公演
 3月20日(日)午後1時からと4時からの2回公演

 劇場: 座・九条 
    大阪市西区九条1丁目28-20
 阪神なんば線「九条」駅 ②番出口から徒歩3分
 地下鉄中央線「九条」駅 ②番出口から徒歩約5分

  前売り1500円
  当 日 1800円

 ☆1ステージ:席数40席なので、出来るだけご予約くださいませ。
 ご予約は出演者に直接か、このブログのコメント欄にいただければOKです
 しか~し、当日いきなりでも大丈夫ですよ!席数状況は、期日迫ればブログにて報告いたします。ご安心を!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

役作り

2016-02-14 14:25:47 | 日記
 私はこの「役作り」という言葉が苦手です。「作る」というほど作っていないからかしら?余程、度はずれた荒唐無稽な人物ならさすがに作るかも知れませんが、あまり「作った」という記憶がありません。役は「なる」ものであり、「作る」という概念がないだけなのでしょう。私のやっていることも、世間で言う「役作り」となんら変わらないのかもしれません。
 
 もちろん私も「なり」で何となくやっているわけではありません。敢えて言えば、お役に役立つ要素を自分の中から引っ張り出してきて照らし合わせたり、拡大したり、味付けしたりして役と自分の距離を縮める作業をしているのです。自分の中にないものを、さもあるようにはできません。そういったペテンだけはしないようにしています。手がかりだけ掴んで後は博打を打つ、という時もないではないですが、あくまでそれは最後の手段。お役を「生きている人間」にするには、そういった誠意(面倒な作業)というものが要ると私は思います。
 すべてを理解してからやれと言っている訳ではありません。理解ではなく、腑に落ちること。自分の中の引き出しが少ないと照らし合わせるものがなく、頭で何とか理解しようとします。話の筋(理屈)は頭で理解できますが、「人物」は頭だけでは不十分です。粘土みたいにあれとこれとをくっつけてという訳にもいきません。そういう意味での「作る」が私の中にないのです。

 一番いけないのは「何となく」演じちゃうこと。何となく演っちゃわないように日々気を引き締めています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

no matter what

2016-02-10 16:53:22 | 日記
 何にせよ健康が一番なんですが、それでも病気になることもあります。一過性のものならよいのですが、重篤なものもあります。怪我もどうでしょう?片腕をなくしたら?片足、片目、指、etc・・・。それでも芝居続けますか?やる気も一緒になくなっちゃいますか?どうかなぁ~

 自信はありませんが、私は何とかしてやる方法を模索すると思います。持病を持っているなど意外とハンデを持っている俳優も多いのですが、一緒にやっていてもわからなかったりします。野田秀樹の右目失明やタモリの視力障害など有名ですよね。でも私にその覚悟があるかと問われれば、自信はないですね。 ・・・でも、やるでしょうね。可能な限り。それを人は見苦しいと思うでしょうか?アスリートと違って俳優は何とかできるなら何とかするのでしょう。かなり苦労が伴うかも知れませんが。

 身体の障害も大変ですが、メンタルもね。どこまでやれるのか?私などはここから先、今までの演劇人生分は生きられないのでかなりシビアに感じます。足が欠けたら義足を、目が潰れたら義眼を、そうやって何とかしていくんだろうなぁ・・・って思うわけです 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

咳をしても一人

2016-02-09 11:10:32 | 日記
 群れるのは好まない方ですが、仲間内でワチャワチャやるのは好きです。しかし、基本ひとりですね。私事ですが、一人っ子なもんで。兄弟姉妹が欲しいと思ったこともありませんし、大概一人で行動します。でも寂しがり屋です。
 この頃深夜、テレビをヘッドホーンで聴いているので、ヘッドホーンを取るとしーんと静まった空気に包まれます。人の声は安心するので、稽古から帰ってもしばらくテレビ(録画ですが)を観てしまいます。すぐに2時、3時になってしまいますが、何もないのも寂しいのでしょうね。

 芝居仲間は友達ではありません。仲間です。微妙に違います。なかには友達であり仲間でもある人もおります。夫婦で芝居している人もおります。様々ですが、理解し合える者として「仲間」であり、個人的な結びつきが生じれば「友人」だったりします。

 ひとりで自分と向き合ってばかりでは疲れます。たまには他者にちょっこし預けるというのもいいもんだと思うのですが、歳をとると立場的にそれができないことが多い。私は友人の話は聞きますが、友人は私の話を聞く余裕がない人が多く、大体私が聞き役です。以前、ある人にふと漏らした時、「薬缶に話せばよい」と言われました。身も蓋もない話です。以来、他者に何も話さなくなりました。孤独だからこそ気づけることもあるのですが、稽古場以外に、自分を出せる所があった方がいいですね。大事なのはバランスなのでしょう。

 「咳をしても一人」(尾崎放哉) ・・・なんだかなぁ(+▽+) 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする