セリフ、台詞、科白・・。いろいろ書き表せる「せりふ」。
昨日、スケッチブック☆シアタープロジェクト「詩のある風景」で谷川俊太郎作品の朗読劇を観(聴いた?)ました。
言葉とは、こうも意識して届けると届いちゃうんだなぁ、って感心しました。芝居では流れがちなせりふ(言葉)も、詩のように凝縮されたかたちで丁寧に伝えれば、こんなにも届くのかと驚きました。詩集を読むよりよくわかって面白かったです。ぐだぐだせりふの多い芝居より、はるかに伝わりました。
「せりふに気持ちを込めろ」と言いますが、固いことを言えば、これは正確ではありません。「気持ちにせりふを乗せろ」という方がより正確です。登場人物には感情や思いがあります。それを伝えるせりふですから、せりふが初めにあって感情が後付けされるということは、厳密には不自然なのです(もちろん、お話を知っているからできるのですが)。
役の感情がつかめて、初めてせりふに力が備わるという基本を私たちは見失いがちです。返事や相槌の仕方ひとつで人物が明確になることがあります。せりふはただの言葉ではなく、その人そのものを表すものだということを忘れてはいけません。
あえて、己の芝居に問おう。我がせりふは如何に。
神原組プロデュース公演 / WFのりうち企画 その93 「わらわら草紙」
11月19日(土)19:00 20日(日)13:00 / 17:00
前売り¥2000(当日¥2300) 高校生以下¥1500 心斎橋ウィングフィールド6F
4人の作家が一つの企画で競作!
「ラストダンス」(作 南 陽子 / 演出 島上 亨)
「楼上の老嬢」 (作 ピーター・ヴォドキン/翻訳・演出 押鐘絹一郎)
「おらおら草紙」(作・演出 神原くみ子)
「らくごもの」 (作・演出 務川智正)