ここは捕鯨の島で、珍しい鯨資料館があります。屋上と駐車場横にクジラの模型も展示されています。館内には昔の捕鯨方法やその時に使った道具など鯨に関する資料が展示されています。
この資料館の近くに鯨供養のお寺がありました。昔、島で捕鯨していた頃、南下して来た母鯨のお腹に宿った胎児を供養していたようです。こんな所にも日本人の心、村人の優しさを感じました。
仙崎は童謡詩人である金子みすゞの故郷
彼女の詩 鯨法会 を載せます。
「鯨法会は春のくれ、
海に飛魚採れるころ。
浜のお寺で鳴る鐘が、
ゆれて水面をわたるとき、
村の漁夫が羽織着て、
浜のお寺へいそぐとき、
沖で鯨の子がひとり、
その鳴る鐘をききながら、
死んだ父さま、母さまを、
こいし、こいしと泣いています。
海のおもてを、鐘の音は、
海のどこまで、ひびくやら。」
私はこの詩を読んで、日本人の心、村人の優しさに深い感銘を受けました。