『花鳥風月』雑記

素朴に質素に優しくいきたいね

志野と織部

2007年04月18日 | Weblog

志野草花文鉢(桃山時代) 出光美術館HPより拝借


今頃の雨を二十四節気の一つで穀雨と言って百穀を潤す春雨とか。
小雨降る晩春の午後は美術館が良く似合う???

出光美術館に出かけた、展示は『志野と織部』である。

400年もの昔、桃山時代高級陶磁器は中国・朝鮮のものだった頃
美濃(岐阜県)の窯から、志野・織部が魅力的な和の造形品として
創造されたという。

美術品観賞の中でも陶磁器は特に難解だ。
もしこれが現在の陶器売り場に陳列されていたら???

五客・七客の向付など、わずかな色や文様の違い。敢えてろくろを
使わない造形は両の手のひらでしっかり握ってみたくなった。

来館者は多かったがブームの陶芸を習っていらしゃる方々か窯の温度
とか釉や絵付け等の技法について話し合っている声がいやに気になった。

志野・織部の文様や絵付けの参考の為か当時の屏風も五点程展示
されていたが、日本の歴史上最高の景気に沸いた桃山時代が表現
されており武士も商人も思う存分人生を楽しんでいた良き時代だった
ことが伺える。

当時、巷には南蛮風俗をはじめとする奇抜なファッションを身に
まとったり異様な風姿の族“かぶき者”も現れたらしい。
そんな様子を見て長老たちは「今の若者は、、、???」と嘆いていた
のかな、その頃も。