山岳写真家 川口邦夫氏と北ア 三俣山荘にて(1992頃)
東京地方は昨夜半から雨と強風の嵐に見舞われた、昼からのテニスの
予定も中止になり一日家の中にいる羽目になったが苦痛である。
そこでこの機に写真と本の整理に取り掛かった。古い写真を見ていると
当時が蘇る。本もまた、その時期の感受性が思い出される。
整理処分の本の中に『マディソン郡の橋』があり一瞬、躊躇した。
当時の大ベストセラーだった。物語は、、、
カワセミ(猿江恩賜公園、在庫より)
処はアメリカ、アイオワ州の田舎で人生半ばを過ぎた農家の妻と
近くの屋根付き橋の写真を撮りに来たベジタリアンの男性写真家が
出会い会話するうち互いに惹かれ、夫達が出先から帰って来るまでの
数日間を共に過す様子と、二人がその後、老いるまで会う事は無かった
が、その出会いをいかに大切にしていたかを物語るものだった。
版は1992年とある、17年も前の事で読後感などはおぼろげだが一夜で
読み終えた記憶はある。
モノとカネの豊かさや出世する事に人生の意味があるように受け取られ
がちだった社会で、ともすれば人と人との出会いが持つ、魂の触れ合い
や懐かしさを感じ、あの大ベストセラーになったのだろうか
カワセミ(猿江恩賜公園、在庫より)
小生のメモ帳に、比較文化精神医学者 野口正彰氏の記事で
「老いて若さを感じるのは、仕事社会での役割を捨て、もう一度
他者との出会い、他者の感じ方、生き方に驚く事の出来る能力である」
と、いつの事だか?書いてあった。
無粋者の小生如きは、、、気持ちよい人々との共感できる時間を
出来るだけ多くもてる様心がけていこうと思う昨今である。ヨロシク