山岳地山帯の山小屋への物資の運搬はボッカ(歩荷)と呼ばれた人の背で
運ばれていた。現在はヘリコプターが殆どかと思って居ましたが尾瀬では
健在でした。このボッカさんは、その先の東電小屋に向かっているのでしょう、
尾瀬の風景に似合いますね。別名「強力(ゴウリキ)さん」とも呼ばれていました。
湿原の所々に朱色をした部分があった、モウセンゴケが密生している箇所だった。
モウセンゴケは食虫植物、どのようにして虫を捕獲するのだろう?その様子を
目撃したく暫く木道に腰を据え待ったが、そんな気配は微塵もなく歩を進めた。
今の時季、キンコウカは尾瀬ヶ原の主役だった、リウキンカ・キンポウゲ・
ニッコウキスゲ・・・などの黄色い花に比べて色が淡いのか存在感はイマイチ。
夏の高山湿原に群生している花だとの事だが意識して見たのは初めてだった。
地味っぽいキンコウカを引き立てるように所々に咲いているコバギボウシ。
先月初め頃、都内の公園でも見かけたコバギボウシだが、このコバギボウシの
薄紫色は綺麗だったし、百合のように出したシベも元気が良かった。
植物学的にはユリ科だそうです、葉は百合その物でした、ヤッパリ。
アザミと言う花は咲く場所と標高によって種別は複雑なようですが、この
オゼノアザミは花の周りのべとつきが無いのが特徴だそうです。
そのオゼノアザミから吸蜜していたタテハ蝶、綺麗でした、珍しいのでは?
手元の参考資料に依りますと「オオウラギンヒョウモンチョウ」かも知れぬ。
北九州・中国地方で見られるもので現在は固体数も減少している蝶では
「池」と「沼」の違いは何だろう
尾瀬ヶ原の湿原で水が溜まって水生植物が見られるのは池だろうか沼だろうか。
ヒツジグサが清楚で爽やかに咲いていた、朝は蕾をちょっと水面に出していたが
昼ごろから咲き出した。ヒツジグサの名は“未(ひつじ)の刻(午後2時頃)”に
咲き出すからだと言う説もある。
今日は『立秋』 ちょっと変調だった今年の夏も暫くすると懐かしく思うかも。
自然は秋支度に入っているようです、尾瀬のナナカマドも気の早い葉は色付き
はじめていました。青い実が真っ赤に色付く頃には雪が舞い出す厳しい冬が
来てしまう 歳をとると月日の経つのが早いこと。