特に大きな出来事が起こるわけでもない。ある意味、ありふれたごく普通の毎日を送る中での些細な出来事が嬉しくて、何も起きない幸せというのがあるのかもしれないなぁとしみじみ思う。ついつい、刺激を求めてしまいがちだけどね。 . . . 本文を読む
1日は平等に24時間で、大きな、俯瞰的なところから見たらそれぞれ悩んだり躓いたりしながら、誰でも何とか暮らしているんだよ、そんな言い方もできるかもしれないけれど。誰でも自分しかわからないよね、たとえば家族がいてもさ。もちろん理解しようとしたり寄り添ったりはするけれどまったく同じにはなれない。だけど、ふと耳にした誰かの言葉だとか垣間見た懸命な姿とかによって自分も辛いであろう明日を乗り切 . . . 本文を読む
地元のラジオ局で深夜の番組を担当してい僕。ある日、17歳の時に絵のモデルをしたことを話したところ、リスナーから、僕によく似た肖像画を見た、と葉書が届く――。土曜日のハンバーガー、流星新聞、キッチンあおい、行方不明の少年、多々さん、鯨オーケストラ……『流星シネマ』『屋根裏のチェリー』が響きあって、つながって。しみじみするのです。人と別れるのは自分で決められるけれど、誰かと出会うのは自分では決められな . . . 本文を読む
友達が読んでいて、おもしろそう!と思った本。日本史が苦手な私だけれど、武士の時代は(特に鎌倉近辺は)興味があるのです。それはやはり、地元だからっていうのもひとつあるのかなとこの年になって思う。これは、生命(いのち)の唄。これは、家族の唄。これは、愛の唄。直木賞作家・今村翔吾が魂をこめて描く、熱き血潮の流れる真「平家物語」!平家物語なんだけれど、私の頭の中に . . . 本文を読む
もういちど会いたいです──都会のはずれのガケの上にある古いアパート。その屋根裏にひっそり暮らしている元オーケストラのオーボエ奏者のサユリ。唯一の友だちは、頭の中にいる小さなチェリー。「もっと外へ出て行かなくちゃ」とチェリーは言うが……。『流星シネマ』の登場人物たちと、同じ町に住んでいて少しずつ関わりがあって。美味しいものが大好きで音楽をこよなく愛しているのに「元」オーケストラ団員。生きているといろ . . . 本文を読む
第2作なので、第1作を再読してから。世界のさまざまなカフェメニューを提供する、カフェ・ルーズ。円が営むカフェもコロナ禍の影響を受けていて……。日常のちいさな事件や、モヤモヤすることを珍しいお菓子が解決していく。コロナ前(第1作)は、海外への旅に出て、そこで出会った美味しいモノたちを帰国して自分のフィルターを通して形にしてメニュー . . . 本文を読む
昼休み読書。男子高校生の店主が贈る美味しいデンマーク料理と極上の謎解き土曜日しか営業しないカフェの安楽椅子探偵譚!おっとりしているのか、あまり考えていないのか、お坊ちゃまなのか、見せないだけで、実は…なのか。そんな店主が、どこか魅力的なんだよね。年齢も経歴も幅広い登場人物たちが、土曜日を楽しみにしていく気持ちがわかる気がした。馴染みのないデンマーク料理。どんなかなぁ。他の国の料理や、 . . . 本文を読む
今さら感満載ではありますが、やっと読みました。映画の宣伝映像を見かけていた頃に想像した内容、印象とは、いい意味で違うようでした。津波にのまれたあの街は、今はどうなっているのかな。そこで出会ったあの人は。震災後、地元に戻っていった仲間は。コロナによる行動制限もあり、すっかりご無沙汰。その間にこちらの状況も変わったりもしている。またいつか。会いたいなぁ。震災の夜、満天の星空が綺麗だった。そう何人もから . . . 本文を読む
昼休み読書。銀座の文房具店と言ったら、あそこかな?とリアル店舗を思い浮かべるけれど、四宝堂はもう少しこじんまりした感じかな。誰に、どんな時に、どんな言葉を、どんなツールを使って伝えたら、一番素直に届くのかな。手紙を、しかも直筆で書くことは少なくなったし、それに伴って書く字も崩れてしまったり、漢字が出てこなくて困ったりする今だけれど。本当に大切なことはたとえ拙くても自分の言葉で書いたほ . . . 本文を読む
高校時代といまとで、やっていることはほとんど変わっていない。「好きになったら一途」と言えば聞こえがいいが、「変化・成長がない」とも言えるかもしれない。ただ、「一度好きになったら、ずっと好きなまま」という自分の傾向はわかっているので、私は非常に用心深い。なんでもかんでも好きになっていたら、好きなものが鈴なり状態で我が身にのしかかってきてしまい、心身ともに非常に疲弊するのだ(なにかを愛するには、精神力 . . . 本文を読む
小川糸さんの生活をちょっとだけ拝見。私は丁寧に暮らすことに憧れはあるしそんなふうに暮らせたらいいよねと思うこともあるんだけれど、実際の自分の生活とは、本当のところ、乖離しているなと思うし方向転換して丁寧な〜の方へ舵取りできるかというとそれよりもやりたいことが、優先順位が高いものがたくさんあるんだもーんが勝るな、とも思う。糸さんのこの本を読んでいたら、あんまり頑張りすぎなくてもいいかなとなんとなく感 . . . 本文を読む
昼休み読書。標野凪さんは、作家でもありカフェ店主でもある。書かれていることにはきっと、ご自身の体験も混ざっているのだろうなぁ。今回は福岡が舞台。どの本も少しずつ繋がっていて、ホッとできるお店、っていうのは共通項で。程よい距離感でいてくれる店主さんがいるお店の常連客ってやつに私もなってみたい。と思ったことがあって(以下自分の話です)人見知りなのに背伸びしてみたらうーん、程 . . . 本文を読む
戦禍での焼失を恐れて、オレンジの種とともに中庭に埋められた図書館の本。やがて本は土に還り、種は一本の木となり結んだその実は、物語の味がするという──長く続く戦争が今もある。そんな時代にひととき日常を離れて心にあかりを灯すのもいいんじゃないかな。常夜灯によく似た「小さな光」を守り続けるために。夜眠る前に読みたくなるような吉田さんワールドの短編集です。 . . . 本文を読む
おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」には、毎日をがんばり過ぎたお客さんがふらりと訪れる。心が雨の日は、あなたも喫茶ドードーで雨宿りしていきませんか?昼休み読書。疲れている日には、帰りに喫茶店に寄りたくなります。ほっと一息、ね。この作家さんはリアル・カフェ店主さんだそうで。いつか行ってみたいな。 . . . 本文を読む