昨日は3つの「腹の立つこと」を紹介しましたが、最近の出来事の中にはこの分類に入ることが頻発していますので、早速追加です。
◆安部元首相の国葬
・一種のテロとでもいうべき事件による突然の死去で、この犯人を庇うつもりは一切ありませんが、この事件で亡くなった安倍元首相が果たして国葬に値する人なのかというのは別問題ではないでしょうか。
・この件は、「死人に鞭打たず」ということが最優先されているようで、‟殺された可哀そうな政治家‶というイメージが優先されて、生前のおかしな行動が不問にされてしまうことには大きな違和感を覚えます。
・ある意味では最高の道徳性を要求される最高権力者としては、森友/加計学園問題や桜を見る会の私物化問題に関する積極的な解明協力もないままですし、功績があったとされる経済や外交施策に関しても、まだ正当な評価が出たわけではなく、逆に将来に対して大きな禍根を残す恐れさえあるのが事実でしょう。
・更に、憂うべくは、霊感商法などで世間を騒がせた旧統一教会が安倍派に所属する多くの国会議員に対して選挙応援をしていた事例が次々と明らかになっていますが、派閥の主としての安倍元首相の関与が全くなかったのかも明らかにされるべきでしょう。
即ち、国家にとって大きな貢献があったから国葬などというのは、余りにも独断的な見解でしょう。
岸田首相には安倍前首相の国葬によって、ややこしい多くの懸案事項の幕引きを出来る好機となったと邪推(?)されかねませんね・・・。
◆岸田首相の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に出席
これは一体何のためのアピールなのでしょうかねぇ。
広島出身の首相として、本当にNPTを大事に思うのなら、先ず被爆国として率先して条約に署名参加した上で、核保有国の説得に当たるのが、国民の率直な気持ちなのではないでしょうか。
色々と理由をつけ、結果はアメリカへの遠慮から未だに署名していない国の首相として、今更その場で空虚な言い訳の言葉を述べるのなら行かない方がましでしょう。
◆東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会理事とAOKI問題
予てから危惧されていた、ある意味ではスポーツ界を牛耳ると言われている広告大手の電通問題が表面化したということでしょう。
この問題だけでなく、オリンピック委員会を巡っては余りにも胡散臭い噂が多く、「聖なるスポーツの祭典オリンピック」という絶好の隠れ蓑のもとに、関係者が色々な利権を貪っている事実の一部が露見したということでしょう。
◆最低賃金が時間当たり31~30円上がりそう
厚労相の諮問機関である中央最低賃金審議会が今年度の最低賃金(時給)を、30~31円引き上げることを決め、時給の全国平均は961円(東京は1,072円、沖縄・高知は850円)となるようです。
率にして3.3%の引き上げというのですが、やはり低水準だと思います。
時間給で働く人の多くは賞与が出ても雀の涙程度の人が多いと思いますし、このままでは正規雇用者との賃金格差は益々拡大することでしょう。
現に今や日本は「安くて質の良い労働者がいる」国として有名になりつつあるとも聞きます。
このように、国民感覚からすれば腹の立つことばかりが目立つのは、政治が真に国民の将来への不安をなくすことに力を入れず、一部の企業利益や効率を優先事項としている結果でしょう。(まさ)