老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

腹の立つことばかり!(続)

2022年08月05日 19時23分07秒 | 政治・経済・環境・核兵器など

 昨日は3つの「腹の立つこと」を紹介しましたが、最近の出来事の中にはこの分類に入ることが頻発していますので、早速追加です。

◆安部元首相の国葬
・一種のテロとでもいうべき事件による突然の死去で、この犯人を庇うつもりは一切ありませんが、この事件で亡くなった安倍元首相が果たして国葬に値する人なのかというのは別問題ではないでしょうか。

・この件は、「死人に鞭打たず」ということが最優先されているようで、‟殺された可哀そうな政治家‶というイメージが優先されて、生前のおかしな行動が不問にされてしまうことには大きな違和感を覚えます。

・ある意味では最高の道徳性を要求される最高権力者としては、森友/加計学園問題や桜を見る会の私物化問題に関する積極的な解明協力もないままですし、功績があったとされる経済や外交施策に関しても、まだ正当な評価が出たわけではなく、逆に将来に対して大きな禍根を残す恐れさえあるのが事実でしょう。

・更に、憂うべくは、霊感商法などで世間を騒がせた旧統一教会が安倍派に所属する多くの国会議員に対して選挙応援をしていた事例が次々と明らかになっていますが、派閥の主としての安倍元首相の関与が全くなかったのかも明らかにされるべきでしょう。

 即ち、国家にとって大きな貢献があったから国葬などというのは、余りにも独断的な見解でしょう。

 岸田首相には安倍前首相の国葬によって、ややこしい多くの懸案事項の幕引きを出来る好機となったと邪推(?)されかねませんね・・・。


◆岸田首相の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に出席
 これは一体何のためのアピールなのでしょうかねぇ。

 広島出身の首相として、本当にNPTを大事に思うのなら、先ず被爆国として率先して条約に署名参加した上で、核保有国の説得に当たるのが、国民の率直な気持ちなのではないでしょうか。

 色々と理由をつけ、結果はアメリカへの遠慮から未だに署名していない国の首相として、今更その場で空虚な言い訳の言葉を述べるのなら行かない方がましでしょう。


◆東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会理事とAOKI問題
 予てから危惧されていた、ある意味ではスポーツ界を牛耳ると言われている広告大手の電通問題が表面化したということでしょう。

 この問題だけでなく、オリンピック委員会を巡っては余りにも胡散臭い噂が多く、「聖なるスポーツの祭典オリンピック」という絶好の隠れ蓑のもとに、関係者が色々な利権を貪っている事実の一部が露見したということでしょう。



最低賃金が時間当たり31~30円上がりそう
 厚労相の諮問機関である中央最低賃金審議会が今年度の最低賃金(時給)を、30~31円引き上げることを決め、時給の全国平均は961円(東京は1,072円、沖縄・高知は850円)となるようです。

 率にして3.3%の引き上げというのですが、やはり低水準だと思います。

 時間給で働く人の多くは賞与が出ても雀の涙程度の人が多いと思いますし、このままでは正規雇用者との賃金格差は益々拡大することでしょう。

 現に今や日本は「安くて質の良い労働者がいる」国として有名になりつつあるとも聞きます。



 このように、国民感覚からすれば腹の立つことばかりが目立つのは、政治が真に国民の将来への不安をなくすことに力を入れず、一部の企業利益や効率を優先事項としている結果でしょう。(まさ)


腹の立つことばかり!

2022年08月04日 19時19分31秒 | 政治・経済・環境・核兵器など

 先日いつも拝見している<明日は明日の風が吹く>というブログで、「腹の立つことばかり!」というテーマで、下記の3件に関してご不満を表明されていました。

・カジノ賛否問う条例案否決 大阪府、住民投票実現せず
・旧統一教会「何が問題かわからない」自民党・福田達夫総務会長の“開き直り”発言
・大阪府が高齢者に「不要不急の外出自粛」を要請 20~40代への「受診自粛」も要請の方針

 全く同感!! です。

 これらの事に関しては多くの人が、“何かおかしい!”とか“そりゃ、違うんじゃない!”と感じられているのだと思いますが、政治的なことに巻き込まれるのは面倒なので“敢えて、自分は触れない”という立場を取られる人も多いかと思います。

 しかし、民主主義というよりは表面的な多数決を建前とする現在の政治の在り方の中では、例えおかしいと思っていても黙っていれば「そんな意見はなかった」ことにされてしまいますし、ブログという自己表現の道具を使用している立場としては、自分の意向表明は当然のことだと思います。


 ということで、私は今までもある程度政治的な問題に対して意思表示をしてきましたが、今後はもう少し積極的な書き込みもしてみたいと思います。(まさ)




政党・政界の自浄作用に思う

2022年07月08日 18時57分43秒 | 政治・経済・環境・核兵器など

 英国のジョンソン首相が辞任表明を表明されたようです。

 理由は、新型コロナウイルス対策としての行動規制中に官邸でパーティなどを開催したことに対して、非難の世論が高まるだけでなく、有力閣僚やや政府高官が次々と辞表を提出する辞任ドミノが起こって、政権が成り立たなくなったことに拠るようです。

 これを聞いて先ず感じたのは、首相により任命された閣僚や政府高官の毅然とした態度の清々しさです。

 日本に住んで日本の政治を見ていると、「政界には我々が知らない色々な裏の事情がある」と思うのが第一で、今回の英国の出来事にもそのような事情があるのかもと思ったりもしますが、例えそうだとしても、
これにより再選挙になれば、所属政党が大きなダメージを受けるのは当然でしょうが、それよりも政党や政界の威信を重んじた行為で、さすが政党政治や民主主義政治の大先輩である国だなあと感じたのは私だけではないと思いますし、世界の人々から英国の政権に対する信頼が出てくるのは当然だと思います。

 
 「それに引き換え、我が国は・・・」と書き込もうと思っていた時に、流れてきたニュースが、奈良における安倍前首相が襲撃され、夕方に死去されたとのニュースです。

 通り一遍の表現ではありますが、「政治テロ」は絶対に容認される行為ではありません。また、この国には「死者に鞭打つような発言」は避ける雰囲気があります。

 

 従って、安倍前首相の評価に対する書き込みは現時点では控えたいと思いますが、森友事件や桜を見る会のように、政府中枢の関与が推察される事項に対して、政党や政権内部からの自浄作用が全く見えないこの国の政治の貧困はつくづく情けないものだと思っています。

 「自浄作用」とは、“外部からの力によってではなく、自ら清浄する能力があること”で、何か不祥事が起きた時には、自然に浄化できるようになっていることが政党なり政界になければ、国民誰もが政治に対して敬意など持てないでしょう。

 閣僚や政府高官がまるで任命者の子分であるかのように、我が身の安泰を図るがために親分擁護に邁進する姿は醜いだけです。

 これを失くするのは、非常に簡単です。

 小学生でも判ることですが、政治家や官僚は、真に国家の将来の為を考え国民の立場に立って職務を全うするという気概を持つことだけでしょう。

また、それこそが国家の最低限の品格でしょう。(まさ)




ウクライナ問題に関しての?

2022年05月18日 19時19分30秒 | 政治・経済・環境・核兵器など

 もう3ヶ月になろうかというロシアのウクライナ侵略に関しては、この21世紀に於ける国際紛争としては全く許しがたい暴挙であることは、世界中の人々の率直な見解であり、私もこのブログでウクライナ支援のタグを掲載しています。

 日本も表面上はG7と歩調を合わせての反ロシアの動きをしているように思います。


 しかし、最近私なりに少し気になっていることがあります。

 それは、アメリカや西欧諸国が人道支援の立場からウクライナ支援の動きしていることは事実なのでしょうが、彼らはロシアに拠る「核使用の脅し」を主な理由として、積極的な軍事介入は避けつつも、莫大な国家予算を使って核以外の色々な新しい武器を堂々とウクライナに提供し続けていることです。

 この結果、各国の軍需産業が潤っていることは事実でしょう。

 彼ら(軍事産業)が自分の製品をボランティア精神や人道主義の立場から、ウクライナに無償提供しているなどとは誰も思っていません。

 そもそも、軍事産業なるものは、その製品が消費されて(即ち、どこかで戦争か紛争が起こり)、追加の発注があることで成り立つ産業です。

 別な言い方をすれば、世界に紛争などなく、武器を使用する場所がなければ存在し得ない産業なのです。


 今回のロシアに拠るウクライナ侵略にしても、ウクライナ国民やロシアの軍人も多大の犠牲を払っているのは事実ですが、その一方でロシアだけでなく西欧諸国の軍事産業は、在庫一掃と追加発注という大きな利益を受けているには紛れもない事実で、これがまた新しい武器技術の発展に繋がって行くのでしょう。


 このような紛争に、単に人道上の支援という綺麗ごとだけでなく、自国の軍事産業を潤しているという負の面があることを公言しつつ、支援の立場を取るような国がないことは寂しいことです。

 更に付け加えると、今回のロシアによるウクライナ侵略で、世界的なエネルギー高騰が生じていますが、これによって一番潤っているに米国のシェールオイル産業だとも言われています。

 一時は青息吐息だった、彼らも産油国の原油減産で息を吹き返し、更に今回のエネルギー資源高騰で大きな利益を挙げているようですが、更に穀物の大輸出国であるウクライナからの穀物供給の減少で利益を受けるのはどこの国でしょうかねえ?


 かって、第2次大戦の敗戦で疲労困憊していた日本の経済が、朝鮮戦争やベトナム戦争などのお陰で息を吹き返したのは大きくは報道されませんでしたが、公然の事実です。

 兎に角、国際的な紛争というのは、一般の人たちが表面上の事象や各国の言い分だけを云々しても、何ら本質に触れることが出来ない魑魅魍魎の世界なのだというのが漠然と感じられます。(まさ)




日本の政治が輝いていた時

2021年10月25日 19時37分12秒 | 政治・経済・環境・核兵器など

 先日「劣化する日本の政治」との題で書き込んでいるときに、「そんなこと言うのなら、日本が輝いていた時があったのか?」と自問してみましたが、明治維新や昔のことは全く経験ないので、私の経験上からだけで言うと、確かにそのような時があったように思います。

 まだ幼い時だったので、その時の高揚した世間の雰囲気だけを記憶しているのかも知れませんが、それは戦後まもなく私が小学校に入った当時のことでした。

 まだ焼け野原の中にバラックのような粗末な家が点々としていて、衣食も十分ではなくて、粗末な服を着て食べ物にも飢えていましたが、周りの殆どが同じような状態だったので、不思議に惨めな気持ちなど誰も感じていなかったと思います。

 焦土となった世の中で、貧富の差もそれほどなく、多くの人がこの日本の再建を目指して全力を注いでいたと思いますし、何よりも今まで皆が苦しんだ、軍隊や戦争に無関係な「平和国家」や「民主主義」という目も眩むような大きな目標を掲共有して、世界の平和に尽くすのだという希望が大きな力になっていたと思います。

 私たち子供も、親や先生たちと共に、この日本の未来像を誇りに思い、何か一体感のようなものを抱いていたと思います。

(非常に些細な事なのでしょうが、私の記憶としても、小学校で休んでいる人がいれば、その人の分の給食のコッペパンは、誰かがその人の家に届けるという習慣がありましたし、このような気配りの積み重ねが、大きな信頼関係の基礎になっていたように思います。)


 しかし、皆が一緒に持っていたこの輝いていた希望(と、私だけが思っているのかも知れませんが)は、まるで蜃気楼か幻想であったかのように徐々に消えていきました。

 それは、私たちが物心ついて世の中の仕組みが判り始めたからかも知れませんが、折から発生した朝鮮戦争のために、日本が米国の軍事政策に完全に組み込まれるとともに、朝鮮戦争需要という近隣国の悲劇を踏み台にして、「平和国家」を捨てて、「経済至上主義」に舵を切り始めた頃と一致しているように思います。

 これにより、貧富の差が目立ち始めるとともに、「平和主義」という共通理念も消え失せ、“目先の利益があれば良い”という浅ましい社会に大きく変わっていたように思います。(まさ)