老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

間違いやすい日本語  ~間違いやすい言い回し~

2019年08月16日 20時12分46秒 | 面白い言葉や語源など
~正しい意味で使っていますか~、~間違いやすい漢字~に続いては、~間違いやすい言い回し~です。
これも、いつもは何気なく使っているものの、間違いやすい言葉ですので注意が必要です。

(1)☓素人はだし ⇒ ◯玄人はだし
 素人にも関わらず、専門家が驚くほど芸や技術がすぐれていることを、“玄人もはだしで逃げ出す”と表現することから「玄人はだし」という言い方をします。「素人はだし」は誤りです。


(2)☓過半数を超える ⇒ ◯半数を超える
 「過半数」自体、“半数を超える”という意味になりますので「過半数を超える」だと“超える”が重複して誤りとなります。同じような、間違いに次のような例があります。
   ☓炎天下のもと ⇒ ◯炎天下
   ☓後で後悔する ⇒ ◯後悔する


(3)☓耳障りが良い(「良い」は付けられない)
 「耳障り」は「耳に障る」こと、つまり元々耳の働きを妨げる悪い言葉で使われる言葉です。
聴き心地が良い、耳に優しいというような意味で「耳障りが良い」という言い方は誤りです。


(4)☓雪辱を晴らす ⇒ ◯雪辱を果たす
 「雪辱」は、前に受けた恥を「雪ぐ(すすぐ)」(洗い清める、ぬぐい去る)ことです。
「雪辱を晴らす」という言い方はしません。


(5)☓汚名挽回 ⇒ ◯汚名返上
 「挽回」とは“もとの状態に戻すこと”を言います。
そのため、「挽回」を使うのであれば「名誉挽回」が正解です。
“不名誉な評判を取り払う”と言いたいのであれば、「汚名返上」や、「汚名を雪ぐ(すすぐ)」という言い方をします


(6)☓笑顔がこぼれる⇒ 〇笑みがこぼれる
 「笑顔がこぼれる」と言われても、その状況は伝わるでしょう。「満面の笑み」と同じような表情を言い表したいのだと思います。
でも、「顔」はそもそも「こぼれる」ものではありません。「笑顔がこぼれる」と言ってしまうと、本来は「こぼれる」はずもない笑顔そのものが「こぼれる」ことになります


(7)その他、間違いやすい言い回しを下記まとめてみました。
  ☓明るみになった    〇明るみに出た
  ☓足元をすくう     〇足をすくう
  ☓声を荒(あ)らげる  〇声を荒(あら)らげる
  ☓寸暇を惜しまず    〇寸暇を惜しんで
  ☓雪辱を晴らす     〇雪辱を果たす
  ☓絶対絶命       ◯絶体絶命
  ☓短刀直入       ◯単刀直入
  ☓ご静聴        ◯ご清聴
(まさ)