老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

雪割草を求めて越後雪割街道へ   その① ~雪割草~

2023年04月07日 20時04分44秒 | 旅行/色々な風景

 3月31日から4月1日にかけて「華の訪れを告げる雪割草を求めて越後雪割街道2日間」というツアーに参加してきました。

 雪割草は植物園などでは見たことがありますが、自生のものを見たことはなく、また同時にカタクリ、ミズバショウ、ショウジョウバカマなども見られるというパンフレットを見て迷わず申し込んでいたのです。

 パンフレットには間違いなく「越後」ということが記載されていたのですが、私は行程表の北陸新幹線の富山駅で下車しバス移動ということで、てっきり行先は富山県だと思い込んでいました。
富山で観光バスに乗り込んで、添乗員さんの説明で行先が「新潟」だと気付いて苦笑いでした。

 先ずは、バス移動約2時間で、柏崎市西山町大崎という所にある「大崎雪割の里」に寄りました。

 てっきり雪割草が咲くのは山の中だとばかり思い込んでいたら、日本海の海岸から僅か200m程の所だったのでビックリ。おかしな先入観や思い込みの迂闊さを再び認識。

 ここは地元の大崎雪割草保存会が管理されていて、雪割草だけでなくショウジョウバカマ、トキワイカリソウ、キクザキイチゲ、キクバオウレン、エンレイソウなどが遊歩道から見えますが、時間がたっぷりあったので、約700mの遊歩道を2周しました。

 天気が良ければ目に前に佐渡島が見えるということですが、この日は生憎の花曇りと黄砂の影響か、島影は見えませんでした。


 その後、長岡市に向かいビジネスホテルで1泊。
因みに、私にとって新潟泊はこの歳になって初めてでした。


 翌日は少し遅めの出発で、長岡市内にある「国営越後丘陵公園」を回った後、近くにある「雪国植物園」へ。

 「国営越後丘陵公園」は国営公園だけあって広大な敷地で、カタクリの自生地もあるようですが園内をバス移動が必要とのことで、時間の都合もありカタクリは諦めて雪割草の自生している地区だけを回りました。

 最後に訪問の「雪国植物園」は平成令終会という公益社団法人が管理・運営をされているようですが、雪の多い低い里山で敷地も結構広くて湿地帯もあり、前日に見た花たち以外にもシラネアオイ、ミズバショウ、エチゴルリソウなどの沢山の野草や、オオハクロモジやオオカメノキ等の花も見ることが出来ました。


 初めての自生の雪割草だけでなく、珍しい北国の花に興奮しながら、シャッターを押しっぱなしで、何と2日間で500枚ほどの写真を撮っていました。

 写真整理が大変でしたが何とか目途が付きましたので、ブログにアップしていきますが、今回は訪門先別ではなくて花ごとに区別してお知らせします。

  
 まず最初は、今回の主目的で3ケ所共に十分に見てきた雪割草からですが、私も今度のツアーで初めて知ったことも多く、初めに「雪割草」に関する説明からです。

 通常、植物の名前はカタカナ表示で、「ユキワリソウ」という植物も存在しますが、これは学名:Primula farinosa subsp. modestaと言いサクラソウ科の多年草です。また高山植物で日本全土の亜高山帯から高山帯に自生していますが、今回のツアーで見たのはこのユキワリソウではなくて、一般的に「雪割草」と漢字表記される花です。

 雪国で他の花に先駆けて色とりどりの花を開いて春を彩るので、一般に「雪割草」と呼ばれて多くの人に親しまれているのは、上述の「ユキワリソウ」ではなくて、厳密にいえばオオミスミソウ/ミスミソウ/スハマソウ/ケスハマソウで、共にキンポウゲ科の植物です。
(※ 地方によっては、イチリンソウ、ニリンソウ、アズマイチゲ、ショウジョウバカマ、ハシリドコロなども雪割草、雪割花と呼んでいるようです。また、新潟県の草花は「雪割草」ということです。)

 
 最もポピュラーなのは、オオミスミソウ(Hepatica nobilis var. japonica f. magna)で、北陸地方以北の本州日本海側に分布し、里山の雑木林の斜面や山地の林床に自生します。

 花色は白や桃色、赤や紫と、野生植物には珍しく多彩ですし、八重咲きなどの変化花も多くあります。

 現在では、園芸的育種も盛んで、近年では新しい品種が次々と誕生しているようで、園芸植物としてマニアの注目を集めているようです。

 細かい区別は難しいので、このブログではこれらの4種全てを雪割草として一括で扱わさせていただきますが、先ずは色鮮やかな数々の雪割草を楽しんでください。

 尚、このツアーの参加者は大阪・京都から19名。例によって女性が半数以上でしたが、天候にも恵まれ昼間はTシャツ姿で十分でした。(まさ)


第1印象は、枯葉の上に「宝石箱をひっくり返した」という表現でした。