ノルウェー政府、ICBUWの劣化ウラン問題調査に助成金支給決定—
ノルウェーの外務省は、人権、軍縮、平和構築な どの分野で活動する世界各地の
団体に資金援助をしてきていますが—最近では、クラスター爆弾禁止プ ロセスへの
支援が広く知られています。
今年度は、ICBUW(ウラン兵器禁止を求める国際連合)による調査プロジェクト3件
に対しても助成金が支給される こととなりました。
ICBUWは、ここ数年ジェネーブやニューヨークで、各国の国連代表部などへの
ロビー活動を重ねてきていますが、2007年10月、ニューヨークで開催された第4回
ICBUW国際大会の後、ノルウェー代表部を訪れた際、今回の助成金への応募を勧め
られました。
今回助成対象となったのは、下記の3つのプロジェクトです。
(1) バスラ地域の疫学調査
・目的:劣化ウラン兵器使用が一般市民の健康に及ぼしている影響に関する
長期的調査
・ 助成金額(予定): 年25,000ユーロ(約325 万円)
・ 支給年数: 限定せず
(2) ウラン兵器の拡散・製造・売買についての調査
・目的:劣化ウラン兵器の保有国・保有量・ 種類などについて調査。
専門研究員をICBUWマンチェスター事務所に置く。
・ 助成金額(予定): 年25,000ユーロ(約325 万円)
・ 支給年数: 3年
(3)バルカン半島における劣化ウラン汚染調査
・目的: 90年代、旧ユーゴスラヴィアの紛争で NATOによって使用された
劣化ウラン弾の影響についての現地調査。
・ 助成金額(予定): 6,000ユーロ(約78万円)
・ 支給年数: 1年(2009年末までに実施)
NATO加盟国でもあるノルウェーは、2007年の国連総 会での「劣化ウラン兵器議」
の採決には棄権しま したが、2008年の総会では、新たな決議に賛成票を投じました。
今回、ノルウェー政府がICBUWの調査活動に対しする助成金支給を決めたことは、劣化ウラン兵器問題に関する国際的関心の高まりを象徴する ものであり、
禁止国際キャンペーンは、さらに新たな段階に入ったと言えます。
こうした勢いを活かしつつ、ウラン兵器廃絶の一日も早い実現に向けて、一層力を
入れて取り組んで行く所存です。
とりわけ日本政府に対しては、ノルウェー政府のように、国際的な先導的役割を
被害調査・被害者支援などの分野で果たすよう要請して行きたいと思 います。
一層のご支援・ご協力を何卒宜しくお願いいたし ます!!!
ICBUW運営委員
スゴイ! ノルウェー政府に拍手。ノルウェ-製の商品見かけたら買おう。
劣化ウラン弾の影響・被害調査、統計は長年の課題。
WHOもアメリカも負の影響や因果関係について「あるとは言えない」という
姿勢なので、今回のノルウェーの発表は一筋の光。