冬の晴れ間、ワンコと雲を眺める。
クラウド・アトラスの続き‥
雲の地図(クラウド・アトラス)は、デイヴィッド・ミッチェル原作の小説。
映画化は「不可能」と言われてきた。
時間も空間も転々と変わる望大な小説。
一本の映画の枠にはおさまらない。
そういう意味で…「不可能」と言われてきた。
ストーリーは六つの中編を組みあわせたかたちになっている。
一九世紀のニュージーランドから未来のハワイまでの話がオムニバスでつづらおり。
今年3月映画が上映された。
不可能を可能にしたのは、三人の監督。
1849年、2144年、2321年の物語をウォシャウスキー姉弟が監督。
1936年、1973年、2012年の物語をトム・ティクヴァが監督。
キャストは各エピソードに応じて複数の人物を演じるという、奇想な手法。
全体の主人公はトム・ハンクス。
ずるずると観てしまった。
興味深い映画でもあった。
19世紀から文明崩壊後までの異なる時代に舞台を置いた6つの物語。
その事を噛みしめながら、雲の動きを見ていた。
映画と小説は別の物だと思っている。
しかし19世紀から近未来の文明崩壊後までの異なる時代。
映像技術を駆使して撮影している監督達の表現力に圧倒された。
俳優の演技力も又。
京都の友人が「この映画を見て世界観が変わった」といっていたが…
私(わたくし)は世界よりもまず自分が変わらなければ…切に感じる。
一本の映画で自分の人生観が変わる。
その事は納得できる。
しかし、その映画はクラウド・アトラスではない。
まだ、まだ、もっと、もっと。