素振りブログ。

一般でスピーチできる話の素振りのはずなのに、無理な話がほとんどのブログ。

アハハ、言えてる。これが良かったのよね。(無謀編の思い出)

2020年01月10日 00時02分50秒 | 日記
オーフェン関係の話なんですが。
無謀編で笑いながら「なかなか言えてることを言ってるなぁ」と思ったネタがあったなぁ。

どんなネタかと言いますと、まずオーフェンの世界の一般常識の話をしなきゃならんのですけども。

前の日記で「オーフェン世界では魔術は万能の力の魔法の劣化コピーという設定」と言いましたが。
その魔術を扱える種族がドラゴン種族と呼ばれてまして。(全部で6つ。外見はサイやライオン狼等、動物の姿で、一般的な翼と角を備えた巨大なトカゲではない)
確か作中の神話で「神から魔法の力を自分たちに扱える魔術として盗み取った偉大な種族」として畏れられ、称えられているんですけど。
そのドラゴン種族の中に、人間の女性そっくりの外見のノルニルという種族が居て。
彼女らと人間が混血し、生まれたのがオーフェンたち人間の魔術師の先祖。

で、その人間の魔術師とノルニルたちがあるとき戦争状態になって。
色々あってノルニルは世界から姿を消すことになった。

確かこんな筋書きで。
そのせいで魔術師は「偉大なノルニル様を大陸から消滅させた悪鬼」と呼ばれた時代があり。
ノルニルを敬っていた人間たちから迫害されていたんですね。

オーフェンの時代ではさすがに「魔術師は殺せ!!」と魔術師だからといっていきなり命を狙われるようなことは無くなってるのですが。
未だに、魔術師が何か事故に遭うと「ざまあみろ。天罰だ」とせせら笑う人間が珍しくない状況。そのくらい潜在的に嫌われているのですな。

で。
無謀編のキャラに、魔術師組合みたいな組織で働く少女が居るんですけど。
彼女の仕事が確か「魔術師の生活向上」
あるとき「魔術師差別の現場を発見しました!!」って言ってオーフェンに同行を要請してくる。
言われてついて行ってみるとそこがただの喫茶店。
どこが魔術師差別なんだと言ったら「メニューを見てください!」

見ると

魔術師根絶コーヒー

魔術師根絶サンドイッチ

魔術師根絶ショートケーキ

何故か全てのメニューに「魔術師根絶」の接頭語がついている。
曰く「このメニューの料金の一部が、魔術師根絶活動資金に寄付されます」



「忌まわしき魔術師差別思想に背筋も凍るですぅ!!あの喫茶店の焼き討ちを提案しますぅ!!」

憤慨しながら少女。
オーフェンはそんな少女の叫びを聞きながら「被害者を主張する連中が一番の加害者になることはよくあることだよな」と心中独りごちる。

で、憤慨する少女を宥めてとりあえずこの喫茶店に話を聞いてみようと入店したら

店主はただ魔術師に関するデマを鵜呑みにしているだけの底の浅い男で。
「魔術師は政府から補助金を受けている」「魔術師は就職を斡旋してもらえる」「血筋に魔術師が居ないとなれない魔術師だけ優遇されるのはズルイ」「そもそも、魔術師って言いにくい。こないだ舌を噛んだ」
そんなのを笑いを誘うような流れでやる。
実際、吹き出しながら読んで、同時に
「嫉妬混じりの誤解って、無理解と不勉強との相性が良いのでタチ悪いよな」と思うわけで。
自分の不遇を「自分と違って不当に優遇されてる連中の皺寄せが来ているからだ」と責任転嫁することで、その社会への不満を正当化する。
そのため自分が依怙贔屓されていると考えている連中が実際はどうなのかは気にならない。だって結論は決まっているから、調べる必要なんてあるわけないもんな。
だから理解しようとしないし、勉強しようとも思わない。なのでデマを無批判に鵜呑みにしてしまう。
笑い話をやりながら、裏でそういうネタを忍ばせる。

で、この話の最後、オーフェンは言うのです。

「別に優遇なんてされてねぇよ」(本当に魔術師の優遇があるのなら、素頭良いし実力もあるオーフェンが貧乏金貸しやってるわけがない)
「ちゃんと調べてみな」

こういう話は好きだわ。


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