到底受け入れられないんですけど。

ジャンプ連載中の盗作作家漫画ですけど。

あなたにしか伝えられないものがありますか？

そんなものは、無い！

って。
これ、作者の人本気で言ってんのかね？

いやさ、私が幼稚なだけかもしれんけど。
創作活動って、作者のそれまでの人生で埋まった引き出しから、中身を取り出して、人に読ませたり見せたりできるものに構成しなおして出してくるもんでしょ？
違うの？

確かに似たような事、方々で評判の悪い脚本家の井上敏樹さんも言ってたような気はしますけどさ。
「脚本にメッセージを乗せる作家はアホだ」って。
そんな井上さんでも、あなたにしか伝えられないことはありますか？って問われて「無い」とは答えないと思うんですけど。

じゃあこの質問、どう答えるのが正しかったのか？と言うと「そんなもん、俺が知るか！」だと思うけどね。

俺の引き出しにあったものを引っ張り出して物語にしてるだけー。
それが俺にしか伝えられないことかどうかは、俺は知らんわ。
というか、そこ、そんなに重要な事？気にしても仕方ないじゃん。悪魔の証明みたいなもんで、検証しようも無いんだから。

まぁ、それはある意味「俺の伝えようとしていることが、他の誰かと被ってることはありえるわけだから、それは俺にしか伝えられないことでは、無い」ってことかもしれないですが、「空っぽ」って意味では無いよね。

そんなものは無いって答えた後、そういう風に言ってくるのかなと思ったら、まさかの「空っぽでも面白いものが書けるはずだ！」ときたもんだ。
いやいやいや。
要るでしょ。こういう主軸で物語を作ろうとかさ。
それは「テーマ」だったり。
あるいはラストシーンだけ先に決めて、そこに至るまでの話を作っていこうだとか。
（エロ小説、エロ漫画で多いやり方なんじゃないかと思うんですがね）

そういうテーマを定めるなら。そのテーマに対する答えを作者的に何かしら持ってるだろうし。もし仮にまとまってなくても、ネーム切ってるときに何かしらまとまってくるもんじゃないの？
ラストシーンを先に決めたなら、そのラストシーンが「良い」と思える感性が、作者にはあるはずでしょ？

あるいは、こういうキャラクターを送り出したいとか。

例えば、俺は守られるだけのヒロインは好かんから、積極的に主人公に協力するようにしようとか。
で、ヒロインは過去に「幼少期に天涯孤独になってしまった」という出来事があったから、「家族を持ちたい」という欲望が異様なレベルで形成されてて、そこから「主人公と何が何でも結婚する」「主人公の現行の家族も自分のモノにする」という思いで行動してしまう人間になってしまったんだ、とか。
あと、純粋に作者のフェチだとか。

そういうのだって、伝えたいことじゃないの？
これを「空っぽ」って言われたら、ふざけんなって言いますよさすがに。

まぁ、それが面白いかどうか、一般にウケるかどうかはまた別の問題なんですけどさ。
俺の伝えたいことが、他人にもウケるとは限らない。

……うーん。
この漫画の半天狗コラ画像、見つけて見て大笑いしたんですけどさ。
この分じゃ、もっとすごいことになりそうですね。
鎮火することは無いだろなー。創作活動してる人はほとんどがイラっと来ると思うし。