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味噌作り

2013-02-24 | 食品の安全、料理

味噌の作り方

 
※下記配合は麹の酵素力及び麹水分等お店によって異なるため弊社麹使用の場合の配合です。 レシピは麹お買い求めのお店のものに従ってください。
※ご要望の多かった新登場「米味噌(やや辛口・コク系)麹1:大豆1(10分麹味噌)の配合はカビ対策をしない場合、生えやすい傾向があります。カビが嫌いな方や初めての方は米味噌(やや甘口・まろやか系)麹2:大豆1をお勧めします。
味噌の種類(注1) 熟成期間(注2) 大豆(注3) 麹(注4) 塩(注5) 大豆煮汁 出来る量
米味噌(やや甘口・まろやか系・塩分10.8%) 夏季2ヶ月・冬期3ヶ月~ 1kg 米麹2kg 590g 480cc 約5.2kg
米味噌(やや辛口・コク系・塩分11.5%) 夏3ヶ月~・冬5ヶ月~ 1kg 米麹1kg 430g 無し 約3.6kg
麦味噌(中口・さっぱり系・塩分10.8%) 夏2ヶ月~・冬3ヶ月~ 1kg 麦麹2kg 640g 940cc 約5.7kg
合わせ味噌(中甘口・バランス良し・塩分10.8%) 夏2ヶ月~・冬3ヶ月~ 1kg 米麹1kg
+麦麹1kg
620g 740cc 約5.5kg
(注1)味噌の系統タイプは熟成期間により変化します。いずれも熟成期間が長くなるほどコクがでます。
(注2)熟成場所により変わります。記載は空調のあるリビングでの場合です。また熟成期間は好みにより異なるため、初めて作る場合は好みの熟成度を探るため1ヶ月ごとに味噌汁にして試食することをお勧めします。
(注3)煮る前の重量です。煮後重量は2.2kgで設計してます。下記「煮つぶし大豆の準備」参照
(注4)大豆に対して麹の量が少なくなるとカビが生えやすくなるため、カビ対策は万全に!(下記失敗しない味噌づくり-5.カビ対策等参照)
(注5)並塩使用の場合。
 
   
 
 

失敗しない味噌作り

1.材料の配合分量はきちんと量る。
味噌づくりで最も多い失敗が材料の分量を 間違えて塩分率が下がってしまう為に酸っぱい味噌になってしまうことです。材料は正確に量りましょう。

2.大豆の処理
潰した大豆と煮汁は人肌以下の温度まで冷まして麹と混ぜる。(ただし長時間放置すると腐敗します。また出来上がりの味噌の固さにこだわるならば煮大豆の量を一定にします。(詳しくはは下記「煮つぶし大豆の準備」参照)

3.しっかり混ぜる。
塩がムラなく混ざってないと酸っぱい部分ができてしまいます。

4.熟成場所
冬場(10月~2月仕込)は必ず人のいる暖かい場所で熟成させてください。この時期寒い場所においておくとなかなか発酵が進みません。

5.カビ対策
無添加の証、カビは味噌づくりにはつきもので失敗ではないのですが、しっかり隙間無くタルやビニールに詰めれば空気に触れる表面部分に生える程度です。表面に少量の塩(=化粧塩、多すぎると辛くなるので注意)か、米か麦焼酎を散布することで防げます。何ヶ月も放置しないでたまに様子をみましょう。

~煮つぶし大豆の準備~


生大豆500gをよく洗い、水に10~15時間つける。その際水は3倍以上の高さで浸すこと。

②圧力鍋に①(漬けた水は捨てる)を入れ、新たに水をひたひたより高めに入れる。圧力鍋の半分以上の高さにならないよう注意
吹きこぼれやすくなります。また圧力鍋の蒸気出口の穴はその都度つまようじを通し、異物でふさがらないようにしましょう。

③まずふたをせず煮て、沸騰したら一度火を止め灰汁(あく)をとる。

④ふたをして中火。 圧力なべで元気よく音がしはじめてから20~40分間(大豆や火加減・圧力鍋によって煮時間は変わります。)中火で煮る。

⑤指先で潰し、ねちっと潰れて生煮えではないのを確認して粒が残らないようよく潰す。(例:フードプロセッサー、ビニール袋に入れてビール瓶・足で踏む等でつぶす。) その際必ず人肌以下の温度まで冷まして混ぜる。熱い状態で麹と混ぜると香りの悪い味噌になります。
※なるべく混ぜ合わせる直前に煮つぶし大豆の重量が生大豆の2.2倍になるように調整しましょう。(生大豆500gの場合1100g)塩分比率の低下を防ぐ為です。余った煮つぶし大豆は冷凍してハンバーグ等に使用できます。

~さあ、作りましょう!

この例では米味噌(まろやか系・やや甘口塩分10.8%)を作ります。(他の味噌も配合以外同じ要領です。各材料の量は上の配合表を参照してください。)
材料は左上から
塩295g、煮つぶし大豆1100g(生大豆500gを煮る)、大豆の煮汁240ccです。
材料をそろえます

~麹と塩を軽く混ぜます~

塩と麹を混ぜます 塩と麹を軽く混ぜます
麹1kgに塩295gを加え、なじむ程度に軽く混ぜます。

~煮つぶし大豆を加えます~

煮つぶし大豆を加えます 20回ほど混ぜます
さらに人肌までに冷ました煮つぶし大豆(生大豆500g分の場合、煮つぶし大豆1100gを量るのがベストです。)を加え20回程混ぜ合わせます。

~煮汁を加えしっかり混ぜます~

大豆の煮汁を混ぜます 60回ほど混ぜます よく混ぜましょう
米味噌の場合大豆の煮汁240ccをきちんと量り、円を描くように加える。
下からすくうように力をこめて60回程度むらなく混ぜ合わせます。
ここでよく混ぜるのがポイントです。よく混ぜないとすっぱい味噌ができてしまい、あとで修復ができません。

~袋・タッパーにつめます~

味噌の表面をならします 味噌だんごを詰めます
ペタペタと表面をならして、味噌だんごを作りビニール袋やタッパーに詰めます。だんご状にして詰めるのはカビ防止の為、隙間がないようにするためです。なお麦味噌、あわせ味噌の場合、ボールのように硬い味噌団子にはなりませんがそれでちょうど良いです。翌日には硬くしまります。

~密閉します~

隙間なく味噌を詰め込みます 隙間のないようにします 隙間のないようにします
だんご間の隙間もうめてしまいます。ビニールやタッパーの壁との間も隙間が出来ないように注意します。カビの原因になります。表面のカビ防止のため度数の高いお酒(米焼酎か麦焼酎)をはけですみずみまで塗って密閉する。または塩を表面のみうすく塗り込む(化粧塩{塗りすぎに注意)
 

発酵場所・保存方法・注意点

発酵場所:基本的には人といっしょに生活?リビング等で熟成させてください。(寝室まで持って行く必要はないです。)暑い時期(6月~9月)も空調のあるリビング等がベターです。(一時的に最高気温が35度を超えても味噌自体の品温は常時そこまで上がることはないので大丈夫です。ただし昼夜を問わず常に35度をこえる極度の高温の場所、直射日光は避けてください。)
寒い時期は暖かい場所(27℃前後、暖房の部屋がベストです。)で発酵させる。温度が低いと発酵がなかなか進みまず、夏までかかる場合もあります。この時期、味噌屋さんも「手作り・天然醸造味噌」以外ほとんど温度をかけています。

食べ始め:寒い時期は3ヶ月後~8ヶ月、春・秋期は3ヶ月後~6ヶ月、真夏は2ヶ月~4ヶ月より試食開始。試食の方法はスプーンなどで味噌の表面ではなく、中心部分を20gとり、150ccの水で味噌汁にして行ってください。(温度によって発酵速度はまちまちです。)熟成期間は地域性や好みによるため一概には言えませんが、上記範囲内に収まると思います。概ね伝統的に南は若づくり、北になるほどしっかり熟成の味噌が好まれるようです。

ビニール仕込の注意点

・週に1度はビニール容器を上下左右に返して出てくる水分を全体にまわして下さい。(汁は捨ててはいけません!美味しいところです。これは”たまり”といわれる部分で醤油として利用する地域もあります。多量にでている場合は水分調整のためにもそのように利用するのも良いでしょう。)カビ防止になると同時に水分ムラの解消、熟成が促進します。これがオモリ石のかわりの効果になります。
・袋仕込の場合、発酵により少しずつ膨れる場合があります。なるべくこまめに空気抜きをして袋内味噌表面が空気になるべく触れないようにしてください。発酵が活発で頻繁に膨れるようであれば、1cm程度チャック部をあけても構いません。そのうち落ち着いてきます。
・好みの味や色に仕上がったら、冷蔵庫で保存し熟成をとめましょう。その際袋内で全体を手やしゃもじでかき混ぜて上下ムラをなくせば最後まで同じ味でいただけます。

タル仕込の注意点

・熟成ムラをなくす為と水分があがってくることによるカビ防止効果のためなるべくオモリをしてください。
・水分が上がってくるまではカビが出やすいのでアルコール塗布などまめに管理を。
・夏は仕込み後20日、更に20日後にもう1回、冬は40日後、更に40日後に天地返し(仕込み容器からボールなどに移しよく混ぜ合わせて元に戻す。)をしてください。味と香りが更に増します!       

チロシンの様子です
チロシン

左の写真は9月6日に仕込んで2ヶ月後の合せ味噌の状態です。
白い斑点(チロシンというα-アミノ酸・カビではありません)がでてきたら熟成が進んでます。

※カビとの見分けかたはチョット難しいのですが、真っ白で乾いてサラッとしたチョークの粉みたいな感じです。

全面にでているチロシンの例。始めてみたときはびっくりしますが、アミノ酸の一種ですのでご安心ください。写真は3月仕込みで4ヶ月目。袋側面に白いのはまずこのチロシンです。カビの場合は空気と触れる上部に生えやすく、まめに空気抜きをすることで防げます。またチロシンは必ずでるという訳ではなく、でなければいけないということでもありません。
産膜酵母

左の写真はカビではなく「産膜酵母」という酵母の一種でヌカ床などにでるものと一緒ですが、味噌の場合、これを混ぜ込んでしまうと香りが落ちます。見分け方としてはやや茶色みがかったクリーム色で臭ってみてかなり臭い場合がこれです。タル仕込の淵に出やすいです。必ず取り除きましょう。(写真はお客様にご提供いただきました。ありがとうございます!)

コメント
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