大企業の会社員らが加入する健康保険組合の保険料は、高齢化のさらなる進展で、3年後の2022年度には、1人当たりの年間の平均で、今年度より5万円余り増えて、およそ55万円に上る見通しです。
全国およそ1400の健康保険組合で作る健保連=健康保険組合連合会によりますと、組合全体の財政は、高齢者の医療費を賄うための負担金の増加で圧迫され、今年度は986億円の赤字となる見通しです。
https://weathernews.jp/s/topics/201904/280095/
【かなりレア「幻日環」も】 西日本や東日本では上空に薄雲がかかり、「環水平アーク」や「幻日環」などの大気光学現象が見られています。ぜひ皆さんも空を眺めてみてください!
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190427-00012638-gentosha-hlth&p=2 略
胃の負担にならないものとは、攪拌が楽で、胃からスムーズに出て行く食べもの、ということになります。
攪拌に時間がかかるのは脂肪と食物繊維を含む食品なので、脂肪の多い肉と魚、食物繊維の多いキノコや野菜は元気になるまで控えましょう。 少量ならかまいませんが、食物繊維の多い食品は、繊維の走りかたをよく見て、繊維が短くなる方向で切り、細かく刻み、口に胃の代わりをさせるつもりで、よく嚙んでください。
攪拌しやすい食品であっても食べ過ぎはいけません。一日3食にこだわらず、何回かに分けて食べれば負担が軽くなります。 風邪や疲れ、飲み過ぎ、食べ過ぎで胃が痛いときは、胃酸の分泌を高める食品を控えるのが有効です。カフェインの多い飲料とチョコレート、唐辛子やネギなど刺激の強いもの、酸っぱいもの、炭酸飲料などです。ストレスもできるだけ避けたいところです。
ひところは、胃が荒れているときに牛乳を飲むと、粘膜に膜を張って、回復を助けると考えられていました。温かい牛乳には心も体も温めてくれるイメージがあります。 しかし、研究によると、牛乳で胃の症状が早くおさまることはなく、むしろ牛乳に含まれる脂肪が胃酸の分泌を促すようです。牛乳は控えるか、低脂肪、無脂肪のものにするのが無難です。略
https://netallica.yahoo.co.jp/news/20190427-46217152-sirabee
■脳の温度を下げるため
気になるチコちゃんの回答は「脳の温度を下げるため」。あくびをする理由は「酸欠になっているから」と言われることも多いが、これは間違いのようだ。
脳は普通に生活している限り酸欠になることはなく、脳出血や脳梗塞、高山病の時のみであると番組では説明をした。あくびをするタイミングは、眠いが眠ってはいけないと考えている時だけである。
食後等、脳の温度が下がっている時に人間は眠くなるが、眠ってはいけないと考えていると脳の温度を無理やり上昇させる。しかし、脳は温度が39度以上になると脳細胞が死んでしまうため、それを抑えるべく冷却させるという。
温まってしまった脳を冷却する方法があくびである。「吸い込んだ空気が喉付近の血管・血液を冷やし、冷えた血液が脳に送られることで脳の温度が下がる」と解説した。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171125-00010000-clc_teleg-int
血液型がA型やB型、AB型の人々は、重度の大気汚染にさらされた場合に心臓発作や胸の痛みを発症する確率がO型の人々よりも格段に高いとする研究結果がこのほど発表された。略
https://emergency-weather.yahoo.co.jp/weather/jp/earthquake/20190428022502/?1556386012
2019年4月28日 2時25分ごろ
震度4 |
|
---|---|
震度3 |
|
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190427-00010000-clc_teleg-int
略
大会のために準備されているのは、原料に海藻を使用した液体カプセル約3万個。42.195キロの過酷なコースでランナーの補水用として提供される。この種の試みとしてはこれまでで最大規模となるという。
この液体カプセル「Ooho!」は、30ミリリットルの小袋になっており、かむと中の液体(スポーツ飲料か水)が出てくる。容器そのものも摂取可能で、ゴミとして捨てられるリスクを最低限に抑えることができる。
Ooho!を開発した英スタートアップ「スキッピング・ロックス・ラボ」によると、カプセルは路上に捨てられても簡単に掃いて集めることができ、また生分解性容器でもあると説明している。
多くの人々が参加するこうした大会では、そのコースに大量のごみが捨てられる問題が付き物となっている。そのため英国では、環境への影響を懸念する向きが広まっていた。こうした現状を背景に、食べられるウォーターボトルの開発が進められたのだ。
スキッピング・ロックスのリサ・ホンシンガー最高財務責任者(CFO)はテレグラフに次のように語る。「素晴らしい反応が届いている。慣れが必要ではあるが、一度慣れてしまえば、コップよりも使いやすいと感じるようだ。1年後にはウォーターボトルがもはや使われない世界になっていてほしい」
なお、配布される飲料をめぐっては、トレーニングで利用したのと同じものを受け取るべきとの意見が専門家からは寄せられている。トレーニングでスポーツドリンクを利用していない場合は、レース中もこれを避けることで、おなかの不調に悩まされるリスクを低減できるからだ。
スポーツ栄養士のアニタ・ビーン氏は、カプセルの使用については繰り返し試験が行われているため、これによって腹痛が起きることはないだろうと話し、また普段のトレーニングでスポーツドリンクを利用しているのであれば、それによる問題もないはずと説明している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190425-00000033-jij_afp-sctch
外傷や脳損傷などが原因で話せない人が、再び話せるようになる日が来るかもしれない。人の思考を直接解読し言葉にする革新的な脳内埋め込み型機器(インプラント)を開発したとの研究結果が25日、発表された。
神経学的疾患の中には患者の言葉を発する能力を損なうものがあるが、このような患者の多くは、頭部や目の動きを使って文字をつづるコミュニケーション機器に依存し、苦労して一文字ずつ書いているのが現状だ。
米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of California, San Francisco)の研究チームは、志願者に数百の文章を読み上げてもらい、埋め込み型の機器を用いてその間の脳信号をスキャンすることで「合成」発話として再構成することに成功した。
研究チームはこの技術がまだ初期段階にあると強調している。だが、この技術により、言葉を発せられない患者の思考をリアルタイムで発話に変換できるようになることが期待されるという。
英科学誌ネイチャー(Nature)に論文を発表した研究チームは、発話の電気的活動を直接的に変換するのではなく、次のような3段階を用いた。
第1段階では、被験者に文を読み上げさせ、脳表面に埋め込んだ機器でその神経活動を観察するのと同時に、発せられた言葉の音響音声を記録した。「Ship building is a most fascinating process(造船は非常に興味深い工程だ)」や「Those thieves stole thirty jewels(この泥棒たちは宝石を30個盗んだ)」などの簡単な平叙文が使われた。
第2段階では、発話に必要な体の動き(顎、口、舌による特定の調音運動)を表す神経信号を解読し、合成音声の文に変換した。
最終段階では、クラウドソーシングで集めた志願者が、コンピューターが発話した言葉や文章を確認した。
発話は非常に正確だった。発音が不明瞭な部分も少しみられたが、合成発話された文章は被験者が読み上げた文章に非常に近く、大半の単語は明確に理解できた。
今回の実験は発話が可能な人のみを対象として実施されたが、被験者が声を出さずに口の動きだけで文章を読んでも、発話の合成は可能だということも分かった。
論文の主執筆者エドワード・チャン(Edward Chang)氏は「話している時に口の中がどのような動きをしているかを把握している人はほとんどいない」と指摘する。
「脳は思考を声道の動きに変換する。われわれは研究で、この解読を試みている」
この技術は、発話の方法を知っているがその能力が失われた患者の脳活動を言葉に翻訳できる埋め込み型機器の実現への道を開く可能性がある。
スリランカでテロがあったり、大きなニュースが多いですね。
日本では、自動車の事故もですし。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190423-00000023-jij_afp-int
フィリピン北部で22日に発生した強い地震で、死者が11人に上ったことが分かった。23日現在も、ビルの倒壊で生き埋めになったとみられる数十人の救出活動が続いている。
被害が最も大きかったのはパンパンガ(Pampanga)州で、死亡した11人全員がここで被災した。また、同州の町ポラク(Porac)では4階建てのビルが倒壊し、最大30人が行方不明となっている。
パンパンガ州の知事によると、捜索隊がビル倒壊現場でがれきの下敷きとなった少なくとも1人の生存者の声を確認したという。
専門家によると地震の震央はマニラから北西約100キロの位置で、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.3。パンパンガ州周辺を襲った地震としては近年最大級で、空港が大きな被害を受けたほか、住民らは揺れる高層ビルから避難するなどした。
マニラなどでは落下物により数十人が負傷。停電や電話回線の不通などが発生している孤立した集落が複数あり、捜索活動が進むにつれ死者数が増える可能性もある。
また、建てられてから数世紀たつ古い教会も複数被害に遭った。イースター(Easter、復活祭)休暇と重なっていたこともあり、地震発生当時、教会内には多くのカトリック信者が詰め掛けていた。
ホテルの掃除が、高級ホテルでも酷いことがあると知りましたが、機内まで考えていませんでした。
飛行機のブランケットや枕は繰り返し使われている?
最近の「Reddit」のスレッドで、元サウスウエスト航空の客室乗務員のu/melhow44が、フライト間でブランケットや枕を交換することはほとんどないと明かしていました。つまり、その日すでに何度か使われたブランケットや枕を使う確率は、かなり高いということです。
今はすでに削除されていますが、「ブランケットや枕は、フライトの間に畳み直してキャビネットに戻すだけですよ」とコメントで書いていました。
事実、飛行機の専門家や乗務員たちは、ほとんど交換されていないので、ブランケットや枕は使わないほうがいいと言っています。
(中略)飛行機のトレイテーブルにピーナッツを広げて食べたり、ただトレイテーブルにふれるだけでも、赤ちゃんのうんち以上のばい菌を摂取しています。
食べ物よりも、飛行機のトレイテーブルには、汚れた赤ちゃんのオムツ以上の菌がいるのを見ました。そして、もちろんトレイテーブルも、掃除をしたり消毒されたりしているのを見たことがありません
対策:早い時間のフライト、そして前方に座ろう
ひとつは、Redditユーザーによると、飛行機は朝に備品を入れ替えるそうなので、早い時間のフライトでは比較的きれいなブランケットが使える可能性が高いです。
また、飛行機の前方に近い席を取るのもいいです。客室乗務員のAnnette Longは「Business Insider」に次のように語っていました。
トレイテーブルは毎晩掃除されていると思います。ですが、雑巾は先頭の列から使い始め、最後の35列目の頃には大量のトレイテーブルを拭いています。
当然ながら、これでもダメなら、自分のブランケットや枕を持ち込みましょう。トレイテーブル、シードベルト、アームレストなど身の回りのすべての物を、除菌ティッシュなどで拭いてきれいにしましょう。
旅行に行くときは飛行機の衛生状態も気にしよう
また、靴とくつ下は決して脱いではいけません。ある客室乗務員によると、機内の床もおそろしく汚いそうです。ユナイテッド航空など、35〜50日間に1回しか飛行機を“しっかりと掃除”しない航空会社もあります。
本当に必要な時以外は、汚れが床に残ったまま何度もフライトをしているということです(ですから、自分と同乗者のためにも、裸足になるなどもってのほかです)。
最初は気さくな会話から始まったとしても、うっかり自分自身に関することを明らかにすると、標的になりやすくなります。略
機内で、見ただけでわかる“パーソナルスペース”をつくるのは難しいです。
しかし、効果がなさそうに思えるかもしれませんが、常に肘掛けを下ろして、ちょっとした垣根をつくることです。
気分が悪い会話の罠にハマったと感じはじめたら、その会話を終わらせましょう。気持ち悪い人たち(もしくは攻撃する人)は、人の気持ちを察したりしないので、即座にはっきりと示す必要があります。
仕事の効率が悪い? 働き方を見直すときに役立つ5つのヒント仕事の効率が悪い? 働き方を見直すときに役立つ5つのヒントlifehacker 本やタブレットやノートパソコンを取り出して、仕事をしなければならないのでと言いましょう。
機内にイヤホンを持ち込んで装着し、必要に応じて音楽やポッドキャストを聞いているフリをしましょう。
FBIは、一番攻撃されやすいのは女性と、同伴者のいない未成年で、特に真ん中もしくは窓側の席に座っていて、眠っていたり、ブランケットや上着をかぶっている場合です。
子どもの一人旅では特に、客室乗務員や他の乗客によく見える、通路側の席を予約するようにしましょう。
FBIの特別捜査官David Gatesは、暴行される危険が増すので、睡眠薬や他の薬とアルコールを一緒に飲まないようにと忠告しています。
「アルコールや薬を摂取しすぎないでください」と言っています。
誰かが不快な触り方をしてきたら、やめてと言いましょう。犯罪者は、相手がどのように反応するかを見て、被害者に対する対応を学ぶことがよくあります。
「脚を触らないでください」というように、すぐに反応しましょう。それでもしつこく続けるようなら、「触るのをやめないと、客室乗務員を呼びますよ」というような警告を与えます。
もしくは、元刑務官であり、自己防衛に関する本の著者であるRory Millerは、ニューヨーク・タイムズ紙に、自分の周りの乗客の注意を引きつけたほうがいいと言っています。
みんながあなたのことを見るくらいの大きな声で「ちょっと変態、私に触らないでよ」と言えば、周りの人はこちらを見るようになります。「変態」というのは自己防衛における魔法の言葉です。
しつこく触られた場合は、呼び出しボタンを押して客室乗務員に知らせるか、席から立ち上がって客室乗務員を見つけましょう。
客室乗務員はあなたをより安全な席に移動させたり、着陸した時に犯罪者に質問をして待たせ、警察や法執行機関に通報することができます。
嫌がらせや暴行を受けている人は、怖かったり、恥ずかしかったり、動揺したりしすぎて、声をあげられません。機内で身の回りの人に起こっていることに注意を払って、誰かが不快な嫌なことをされている状況にあったら、声をあげましょう。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190420-00000012-ykf-soci略
「私たちの体の中に蓄積した老化細胞は、さまざまなタンパク質を分泌します。これらの炎症性物質を分泌する現象をSASP(サスプ)といいます。SASP因子が引き起こす炎症反応により、がんなどの加齢に伴う病気(別項参照)が起こりやすいのです」
こう説明するのは、がん研究会がん研究所細胞老化プロジェクトリーダーの高橋暁子氏。細胞の老化と発がん、SASPのメカニズムを長年研究している。
細胞の老化に、がんを抑制する働きがあることは前回紹介した。細胞の分裂周期を止める仕組みで、がんに変わる前の状態にとどめておく重要な働きをしている。ところが、ストレスなどで体内に異常に蓄積した老化細胞は、がん細胞を活性化させる炎症性タンパク質やエクソソームという膜小胞を分泌し、これらのSASP因子が加齢に伴う病気の原因になるのだ。高橋氏らの研究チームは、この細胞レベルのメカニズムを明らかにしてきた。
「正常な細胞に過度なストレスが加わると細胞が老化して体内に蓄積してゆきます。ストレスによる遺伝子損傷が大きくなり、傷ついたDNAを取り除く仕組みが破綻した結果、SASPが起こり周囲に炎症を引き起こすのです」
具体的にどのような臓器でストレスが細胞の老化を引き起こすのだろうか。たとえば、肺は呼吸によって常に外気にさらされ、汚れた空気や喫煙などでストレスを受けやすく、細胞の遺伝子損傷が起こりやすい。肺がんは、がん死因第1位で、50代後半から発症する人が右肩上がりに増える。
また、腎臓は体内の水分や不要物を排出する重要な役割があり、やはり常にストレスを受けやすい。加齢に伴う細胞の老化が腎臓の慢性炎症を引き起こしていると考えられるが、詳しいことは分かっていない。
「正常な細胞が老化する仕組みは、人間にとって必要なことです。重要なのは、遺伝子を傷つけるようなストレスによって老化した細胞が、いかに体の中にたまるのを少なくするか。その研究を進めています」
その方法は、生活習慣病予防と同じ側面がある。当たり前のようだがバランスのよい食生活を心掛けストレスをためないこと。遺伝子を傷つけるのは、体内で暴走する活性酸素が関わり、ストレスによってその働きは強化される。
「細胞レベルでは、常にストレスにさらされるのはよくありません。食生活や生活習慣の見直しの心掛けは大切といえます」
■体内蓄積の老化細胞が関わる主な病気
□がん
□動脈硬化
□アルツハイマー病
□骨粗しょう症
□肺線維症(肺の組織が線維化して機能しなくなる)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190419-00000031-asahi-soci略
13人を調べた結果、加齢とともにスピードは遅くなるものの、87歳でも未成熟のニューロンが多く生まれているのが見つかり、成熟していく様子が確認できたという。これまでの研究との違いは「脳組織の保存や観察するまでの処理方法が影響しているのだろう」と研究チームは話している。
一方、アルツハイマー型認知症と診断された52~97歳の45人の海馬についても調べた。すると病気の進行とともに新しく生まれるニューロンが急減していた。初期症状でさえ、その影響が見られた。研究チームは「アルツハイマーと加齢が脳に与える影響はそれぞれ別のものだと考えられる」と指摘している。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190419-00010001-nknatiogeo-sctch略
米エール大学医科大学院の研究チームは4月17日付けで学術誌『ネイチャー』に論文を発表し、人工透析装置に似た「BrainEx」というシステムを開発したと報告した。BrainExは、死んだ脳に血流と酸素の流れを復活させる装置だ。
最初に断っておくと、研究チームは、この実験のためにブタを殺すことはしていない。彼らは、近隣の食肉処理場から、食用に解体されたブタの頭部を譲り受けたからだ。また、ブタの脳は生き返ったわけではない。意識を生み出すほど組織立った神経活動の兆候は見られなかったし、わざとそうなるように実験したからである。
「臨床的な定義から言えば、これは生きた脳ではありません」とエール大学医科大学院の神経科学者ネナド・セスタン氏は言う。
BrainExが達成したのは、放っておいたら腐敗してしまう死んだ脳を、それなりに良い状態に保つことだ。ブドウ糖と酸素をとり込むといった細胞機能を、最大6時間復活させることができた。研究者たちは、脳の障害や疾患を研究するのにこの技術が役立つと期待している。
「非常にわくわくしています。この技術を使えば、心臓発作により脳への血流に問題が生じた患者をどのように治療すべきかについて、理解が進む可能性があります」。米国立神経疾患・脳卒中研究所の神経倫理プログラムのディレクター、カーラ・ラモス氏はそう話す。「脳の細胞を、複雑につながった状態のまま調べることができます」
とはいえ、今回の研究結果は、いくつかの倫理的に重要な問題を投げかける。研究者たち自身は、議論を歓迎している。
「心と脳の疾患に苦しむ人がこれだけ大勢いる現在、ヒトの脳を研究するための良いモデルを提供する今回の研究は、非常に重要で有望なのです」と、今回の研究について『ネイチャー』誌に論評を寄せた米デューク大学法科大学院の生命倫理学者ニタ・ファラハニー氏は説明する。
同氏はまた、「今回の研究は、神経科学の根本的な仮定の多くに疑問を投げかけるものでもあります」と言う。「例えば、いったん脳に酸素が行かなくなると、生物としての死が不可逆的に進行する、という仮定は正しくないことがわかりました。そうなると、倫理的・法律的に非常に深刻な問題が提起されることになります」略
1968年には米ハーバード大学の医師からなる委員会が、「不可逆的昏睡」、つまり今で言う「脳死」の判断基準として、完全な無反応、自発呼吸の停止、反射運動の消失、脳の電気的活動の消失の4つを定めた。現在、米国では米神経学会が脳死判定のチェックリストを定めている。
しかし近年、脳にはこれまで考えられてきた以上に大きな回復力があることを示唆する証拠が集まってきている。例えば、脳細胞のミトコンドリア(化学エネルギーを作り出す部分)は、死後も10時間ほど機能していることが明らかになった。また、ネコやサルの脳は、血流を1時間遮断した後でも、血流を注意深く再開させると回復することができた。2007年には、急性低体温症により体温が18℃まで低下した女性が、神経学的に何の後遺症もなく回復したという報告もあった。略
前述のとおり、研究者たちは、実験に使った脳が大規模な活動をしないよう配慮していたが、小規模な神経活動を観察するため、海馬を使って実験を行った。海馬の組織を切り取って個々の神経細胞が処置後もインパルスを「発火」できるかどうかを調べたところ、まだ発火できることがわかった。
「神経科学者である私にとって最も意外だったのは、この点でした」と米アレン脳科学研究所のクリストフ・コッホ所長は言う。「普遍的な神経細胞の電気信号といえるスパイク状の波形が見られました。つまり、これらの死んだブタの神経細胞が、原理的には神経活動を行えることを意味しているように思われます」。なお、同氏は今回の研究に関わっていない。略
「たしかにBrainExは、SF小説のような要素があり、死んだ脳の細胞の機能を回復させるという、これまで不可能だと思われていたことを可能にしました。けれどもフランケンシュタインを生み出すためには、ある程度の『意識』を持たせる必要があります」と彼女は言う。「今回の研究では、どんな形でも意識を回復させていません。それができるかどうかもまだ不明です。その可能性に一歩近づいたとは言えますが」