読売新聞 7月4日(木)20時15分配信
大阪府茨木市教委は4日、市立小学校の理科の男性教諭(63)が授業中、4年生の児童28人に校内で栽培しているヒョウタンの実を食べさせ、このうち17人が嘔吐(おうと)するなど食中毒症状を起こしたと発表した。
府によると、実に含まれる「ククルビタシン類」という苦み成分が原因とみられるという。
発表によると、教諭は2日の2時間目から6時間目にかけて、4年生5クラスの授業で、希望した児童に実を切って食べさせた。児童らは嘔吐や腹痛、下痢などの症状が出て、3人が病院で治療を受けた。
複数の児童が給食時間中に変調を訴え、担任が校長に報告。校長は「ヒョウタンの実が原因のようだ」と教諭に注意したが、教諭は午後も食べさせた。「ククルビタシン類」は、ウリ科の植物に広く含まれており、多く含んだ実を食べると、中毒症状が出ることがある。市教委の聞き取りに「子供から食べないのかと聞かれ、つい与えてしまった。食中毒の原因になるとは知らなかった」と話しているという。教諭は退職後、2010年4月から再任用されていた。
◆教諭が希望した児童に食べさせる
・ ヒョウタン食べさせ児童ら17人嘔吐 大阪・茨木の小学校 - 「ヒョウタンが食用でないことは分かっていたが、(嘔吐などの)症状が出ることは知らなかった」などと話しているという。産経新聞(7月4日)
◇苦み成分が原因か
・ 植物性自然毒による食中毒の発生について - 食用でないヒョウタンや苦味の強いウリ科植物には、苦味成分であるククルビタシン類が多く含まれていることがあるので、これらを食べることは避けてください。大阪府(7月4日)