ベネッセハウスは現代アートの展示スペースとホテル機能を備えた施設として
作品と向かい合いながら自身との対話の中で大切な時間を過ごせる場を提供している。
1階フロント横の階段を地下に降りていくと「杉本博司ギャラリー 時の回廊」がある。
日本の写真家、現代美術作家、建築家、演出家、文化功労者である杉本博司は1948年2月23日生東京出身。
ジオラムシリーズ以降海景・・・世界中の水平線を写した。
個人の存在を超えた時間の積み重なりや流れをとらえるためのコンセプトや方法を模索している。
また、氏は昔、東海道線の列車から初めて海を見た際に、
水平線の鋭さに衝撃を受けこの水平線を数万年前の人と同じように見ていることに思いをはせたという。
美術館の中に設けられた「作品に一番近い」ホテルだからこそ体験できる朝と夜の美術館。
時間帯によって印象が変わる作品を心ゆくまで鑑賞できる。
暖炉のある部屋に展示してある杉本博司の作品。
グリーンとブルーの地平線の写真。
このテーマをどこまでも追い求めている。
建物は外に向かって大きく開かれた構造を持ち瀬戸内海そして季節により沈む夕日が一望できる。
室内に居ても常に自然を感じることができる所だ。
杉本博司の庭園ギャラリー昼と夜の顔。
「時の回廊」とは建築空間や自然環境を回遊し体験することを促す安藤建築の特徴や
杉本博司が追求し続ける時間に対する問い、
そして彼らの長年にわたる直島との関係性などを反映し、
鑑賞者に自然の変化や壮大な時間の流れの体感、
歴史を生きることについての思索を巡らせてもらうことを意図するものだとか。
ベネッセハウスミュージアムの室外の素敵な打ち放し空間には杉本博司が30年以上に亘り
ライフワークとしている「海景」シリーズが並べられて展示してある。
大型カメラを用い日本をはじめ世界各地の海をモノクロ表現にこだわって製作された作品は
厳密なコンセプトと哲学に基づいて作られている。