100分de名著 『三酔人敬倫問答』 中江兆民
第1回 なぜ問答式なのか
「三酔人経綸問答」は思想的な立場が異なる洋学紳士、豪傑君、南海先生3人による問答形式で進む。
なぜ兆民は、普通の論文ではなく、架空の人物三人による問答形式で書いたのか。
その背景には、当時の日本語の問題があった。
叙述的な文章で語る日本語はまだ未成熟だったため、国家や政治についての思想的議論を行うのが難しかった。
そこで兆民は、人物が直に語る言葉=話し言葉という形式で、これらの問題を論じようと考えたのだ。
第一回は、なぜこの著作が「問答形式」というスタイルで書かれることになったのか、
その理由を探りながら、兆民が生み出したユニークな問答形式の魅力に迫っていく。ㅤㅤㅤ
Barry: Give me a smile
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