ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

ここは対義語のように難しいんです

2024-07-30 | 広汎性発達障がい児 R君のこと

ルイ君(支援校・高2)のレッスンの時のことです。

梅雨の頃は、気圧の関係なのかな?
レッスンも集中出来ず、どうしようかなぁ。。。と思っていたのですが、

最近は機嫌良くレッスンが出来る様になりました。

 

ただ、ほんの2小節なのですが、
リズムの取り方が曖昧で、適当に弾いている箇所があったのです。

ルイ君は、速く弾く箇所や、
シンコペーション等の複雑なリズムのフレーズは難なく弾けるのですが、

付点2分音符や全音符等、
長い音符が苦手なようで、いつも数え方が曖昧になってしまうのです。

 

「ルイ君、ここの箇所の数え方がちょっと惜しいですね。」

「。。。。。」

「この箇所の音の長さを、よく考えてみてくださいね。」

「ここ、僕にとっては、対義語のように難しいんです。」

 

そう、ルイ君は漢字が得意で、
知らない漢字は無いんじゃないかな?と思う程の実力があります。

ところが、漢検を受けるといつも失敗。

何で?と思うのですが、

ルイ君が言うには、
漢検の試験問題の『質問の意味』が分からないのだそうです。

        ↓     ↓     ↓

【読解力を付ける為には】
https://blog.goo.ne.jp/soraminosorami/d/20240527

 

このような経緯があるので、ルイ君にとって、
難しい箇所 イコール 対義語 というイメージになるのでしょう。

なかなか面白い発想だと思います。

 

その後、何度も何度も特訓して、
曖昧だったリズムが正しく弾ける様になりました。

「ルイ君、頑張りましたね。」

「はい。」

「正確に弾けるようになって素晴らしいです。
ほんと、ルイ君は素晴らしいなぁ。」

「はい。僕は天才ですから

そう言って、ルイ君はニッコリ笑いました。

 

 

知的に遅れがある子でも、
根気よく指導すると、必ず進歩することが出来ます。

この子には無理でしょ、
そう思う事が、成長の妨げになっている事もあるんじゃないかな?

そう思うことも多いのです。

 

ただ、支援級や、支援学校は集団生活ですから、
先生達の意識が高くても、カリキュラム的に難しい部分があるのだと思います。

とても残念なことです。

 

その点ピアノのレッスンは、完全にマンツーマンですので、
その子に応じた対応が出来ます。

指導案は私が作り、
その時々に応じて変更しても、誰からも文句は言われません。

有り難いことです。

だからこそ様々な情報を取り入れ、
出来る限りの工夫をしなければなりません。

これからも、各々に寄り添ったキメの細かい指導をしていきたいと思います。

 

 

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レッスンはお休みだったけど、先生に聴いてもらいたかったんです!

2024-07-21 | 発達性協調運動障害児

2週間以上、投稿を休んでしまいました。

どこが悪いわけでもないのですが、
激しく上下する気温の変化に身体がついていかず、気怠い日々を送ってしまいました

 

そんな折。。。

昨日の夕方、ダイスケ君(小4)から電話がありました。

「ららみ先生ですか?
僕、『鬼滅の刃』を練習したので聴いてください

「ダイスケ君、それは凄いですね。
是非聴かせてください。」

私がそう言うと、ダイスケ君は『鬼滅の刃』を弾き始めました。

先週指導した最初の3段です。

 

「どうですか?」

弾き終わり、ダイスケ君は得意そうに言いました。

「先週練習したところが、上手に弾けていましたね。」

「僕、頑張ったんです

「うん、頑張ったことが伝わってきましたよ。」

「僕、ららみ先生に聴いてもらいたかったんです。」

「嬉しいなぁ。ありがとう。」

 

最近、ダイスケ君は色々なことを頑張っています。

4年生になって、勉強も難しくなってきましたが、

二桁のかけ算も出来る様になりましたし、漢字の練習も頑張っています。

難しい『鬼滅の刃』も頑張って練習しているのですからたいしたものです。

本当に素晴らしいな~と思います。

 

昨日は、夏休み初日ということで、
お休みを希望する生徒さんが多く、レッスンはお休みにしました。

それでもダイスケ君は、
ピアノの先生に練習の成果を聴かせたいと思ったのでしょう。

その気持ちが嬉しくて、最近の気怠さが吹き飛びました。

やっぱりピアノの先生は辞められません

 

 

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軽度識字障がい テツ君の勉強方法が素晴らしい!

2024-07-03 | ADHD児 頑張るT君

高校生になり、学校生活を頑張っているテツ君。

        ↓      ↓      ↓

【10代前半の苦しい時を経て】
https://blog.goo.ne.jp/soraminosorami/d/20240611

 

6月の下旬に、定期テストがあったようです。

テツ君は、ピアノの椅子に座るなり、

「テスト勉強、めっちゃ疲れました。」と言いました。

「それだけ頑張ったってことね。」

「はい、めっちゃ頑張りました。」

 

高校生の男子は、テスト勉強を頑張ったとしても
他人には頑張ったそぶりを見せないものですが、

こうやって素直に
「頑張りました。」と言うところが、テツ君の良いところです

 

そして、「結構良い点が取れました。」と嬉しそうに言うのです。

「おおっ、さすがテツ君ですね。  嬉しいね。」

「全ての教科が平均点以上だったし、数学は上位の点数が取れました。」

「凄い  高校の数学は急に難しくなるのに、そんなに良い点が取れたのですね。」

「はい、先生に褒められました。」

「それは相当嬉しいね。どうやって勉強したのですか?」

「全部、YouTubeで勉強しました。」

「えっ?  YouTubeで?」

「僕は、文字を読んで理解するのが苦手なので、映像の方が理解できるんです。」

 

そうなんです

テツ君は軽い識字障がいがあり、
一昨年の夏には そのことについて、テツ君自身から相談を受けたことがあります。

      ↓      ↓      ↓

【識字障がい専門の先生を探しています】
https://blog.goo.ne.jp/soraminosorami/d/20220729

 

 

テツ君自身、文字を読む事に対して苦手意識があるので、
教科書を読まずに勉強する方法を考えて、YouTubeに辿り着いたのでしょう。

確かにYouTubeでは勉強系の動画も沢山有って、
それぞれ、先生が工夫を凝らした授業をしています。

勉強方法をYouTubeに絞ったテツ君は、良い方法を選んだと思います。

 

今時のYouTubeは本当に素晴らしく、私も毎日お世話になっています。

音楽を聴いたり、有名なピアノの先生の練習方法を拝見したり、
料理も、映画も、外国に住む方の日々の様子も。。。

御陰で、テレビはほとんど見なくなりました。

数十年前には考えられなかったことです。

生まれた時からスマホが有り、それが当たり前になっているテツ君が、
勉強方法をYouTubeに見つけたとは極自然なことかもしれません。

 

今後勉強が難しくなり、
YouTubeだけでは対処できないことがあるかもしれませんが、
その時はまた、対処方法を考えるでしょう。

最近のテツ君には、そんな逞しさがあるように思います。

そんなテツ君を、これからも見守っていきたいと思います。

 

 

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