ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

異国の秋と、ジャック・オー・ランタン

2017-10-31 | 日記

今日はハロウィンです。

毎年、ハロウィンの季節になると、必ず思い出す出来事があります。

 

20年程前、アメリカに住んでいました。

アメリカに着いてアパートを探し、一応の生活が出来る様になった頃、
私達は、生後半年の長男を連れて、教会に行きました。

アメリカ人の普通の暮らしを見てみたかったからです。

すると、1人の婦人が、私達のところに近づいてきて言いました。

「私は、ジーンと言います。
よろしかったら、あなた達に、英語を教えたいのですが。」

私達が返事をする前に、ジーンは、バックからカレンダーを取り出し
「◯日か、△日は如何?」と言うのです。

このような出会いがあり、ジーンは毎週1回、我が家にやって来て、
無料で英語のレッスンをしてくださいました。

そして、英語のみならず、アメリカの風習を、親切に教えてくださったのです。

 

週に1度の、ジーンの英語レッスンは、欠かすこと無く続き、
やがて、ハロウィーンの季節が巡ってきました。

アメリカはハロウィンの本場ですから、10月になると、
スーパーやショッピングモールでは、ハロウィンの飾り付け一色になります。

そして家々の窓辺には、「ジャック・オー・ランタン」が飾られます。

「ジャック・オー・ランタン」とは、生のカボチャをお化けの形にくり抜いて、
中にロウソクを灯した、ハロウィン独特の飾り物です。

ハロウィンが間近になったある日、
ジーンは、オレンジ色の大きなカボチャとナイフを持ってきて

「さあ ジャック・オー・ランタンを作りましょう」と言いました。

そして、2時間くらいかけて、カボチャをくり抜き、目と口を掘り抜き、
立派な、ジャック・オー・ランタンを、一緒に作ったのです。

そしてハロウィン当日~

私は、そのジャック・オー・ランタンの中にロウソクを灯し、窓辺に飾りました。

ジャック・オー・ランタンが飾ってある家には、
子ども達がお菓子を貰いに来ますよ~と、ジーンに教えて頂いていましたので、
私はお菓子をドッサリ用意して、暗くなるのを待ちました。

すると、本当に「トリック オア  トリート(お菓子をくれないと悪戯するよ)」
と言いながら、仮装した近所の子ども達が、やって来たのです。

子ども達は、2~3人ずつでひと組になり、各家のドアをノックします。

その夜は、15人以上の子ども達が、我が家のドアをノックしたと思います。

私は、アメリカの風習に倣って「ハッピー ハロウィン」と言って
子ども達にお菓子をあげました。

異国の地の、ひんやりとした晩秋の夜と、近所の子ども達の元気な声。

そして、一緒にジャック・オー・ランタンを作った、親切なジーンのこと。

様々なことを、しみじみと思い出すハロウィンの朝です。

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知的発達障がい児R君・幸せなR君の頭の中は

2017-10-30 | 広汎性発達障がい児 R君のこと

先日は、ルイ君(4年生)のレッスンでした。

いつも通りニコニコしたお顔で、レッスン室に入ってきました。

「ルイ君は、いつもニコニコしていて可愛いですね。
駄々をこねたり、不機嫌になったりすることはないのですか?」

と、お母様に聞いてみましたら

「はい、不機嫌になることはあまりなく、大抵穏やかにしています。」と仰いました。

素晴らしいな~と思いました。

きっと、ルイ君の持って生まれた性質と、お母様の接し方の相乗効果で、
ルイ君は、毎日穏やかに心地良く過ごしているのでしょう。

 

ルイ君は、先日のレッスン中も、私の言うことをよく聞いて、
一生懸命に取り組んでくれました。

ただ、ちょっとした時間~例えば、私が曲を選んでいる時間や、
「上手に弾けたね~」と褒められた後に、大きな声で、独り言を言うのです。

 

「キャンプの時は、パパが薪を割るんだ~

「明日は、◯◯に行くんです

「やっぱり僕は、トラックの運転手になります」等々~

 

きっと、ルイ君は頭の中で、楽しいことを常に反芻しているのでしょう。

ルイ君の頭の中は、楽しいこと、嬉しいこと、ウキウキすることで
いっぱいなんだな~と思います。

本当は、ルイ君の独り言に付き合って、
そんなルイ君と、ゆっくりお話してみたいのですが、

限られた時間の中では それも難しく、それが非常に残念です。

 

そして極めつけ
「大人になっても、ピアノに来ます。 天国でも習います

今回も、大きな声で言ってくれて、とても嬉しかったです。
幸せなルイ君は、私の心まで幸せにしてくれるのでした

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大人のレッスン~お母様の涙

2017-10-28 | 大人のレッスン

昨日の続きです。  そして、一昨日の続きでもあります。

Iさんは、もともと九州の方なのですが、長い間留学された経験を生かし、
今は、外資系の会社でご活躍されています。

お忙しいIさんですが、結構、頻繁に帰省なさっているそうです。

ピアノを再開することを、お母様に告げられたら、お母様は非常に喜ばれて、
すぐに、ご実家のピアノを調律してくださったそうです。

帰省した時にも、Iさんが練習出来る様に~という御配慮だと思います。

 

Iさんは、先週帰省した時の出来事を話してくださいました。

Iさんは、お母様の前で、今練習している曲を演奏されたそうです。

すると、お母様の眼には涙が。。。

Iさんは、「母も年を取ったな~と思いました。」と仰っていましたが、
きっと、涙の意味は分かっていらっしゃると思います。

 

おそらくお母様は、Iさんが子どもだった頃のことを思い出されたのでしょう。

Iさんが、小さな指で、たどたどしく弾いていた幼い頃のこと。

厳しいレッスンを受けていた、中学生の頃の練習曲の数々。。。

我が子の、ピアノにまつわる色々なことを一気に思い出し、
感情が溢れられたのだと思います。

ピアノの音色には、私達の心を、瞬時にタイムスリップさせるような
不思議な力があるのかもしれません。

「ピアノを、また始めて良かったです。
母に、もっと喜んでもらえるように、練習頑張ります。」

とIさんは仰いました。

なんだか、しみじみと嬉しいレッスンでした。

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大人のレッスン~ YouTube の功罪

2017-10-27 | 大人のレッスン

昨日は、大人のレッスン生Iさん(40代 女性)のレッスンでした。

新しく挑戦中の曲を、初めて披露してくださいました。

「緊張します~」と言いつつ、弾き始められたのですが、
リズムに変な癖が付いているようでした。

「あれっ? なんか、変なリズムになっていますね。」と指摘しましたら

「やっぱり
変なリズムだな~と思ったのですが、YouTubeで誰かの演奏を聴いてみたら、
こんな風に弾いていたので。
やっぱり、これは間違ったリズムなのですね。」

「そうですね。 間違ったリズムですね。
それでは、正しいリズムで弾いてみてください。」

すると、Iさんは、ちゃんと正確なリズムで弾かれました。

ご自分で、基本的なことを充分に理解されている方なので、
正確なリズムでも弾く事が出来るのです。

それでもIさんは、YouTube の演奏を鵜呑みにしていたようです。

 

初心者や、久しぶりにピアノを再開された方は、ご自分の弾き方に自信がありません。

そこで、YouTube の演奏に、助けを求める方が多いのです。

私自身も、YouTube やナクソス等の、音楽配信サービスはよく利用しますし、
有り難く、便利なものだと思います。

でも、YouTube の演奏は、玉石混淆なので、
中には、あれっ??という演奏も沢山あるのです。

ですので、演奏の良し悪しを見極める為にも~

まず最初に【楽譜をよく読み】、リズムや正確な音を、キチンと把握した後で、
参考程度に聴くようにした方がよいのかな~と思います。

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家庭の中で、子どもが弾くピアノの音が聴こえるということ

2017-10-26 | ピアノ教室

何年か前のことです。

発表会の前に、あるお母様に、しみじみと言われたことがありました。

「夕食の準備をしている時に、娘がピアノを練習していると、
とても幸せな気持ちになります。
ピアノを習わせて良かったな~と思います。」

ああ、そうなんだな~
日常の中に、娘が弾く名曲が流れてきたら、親御さんは嬉しいだろうな~

と、私もしみじみと思いました。

ウチの息子達は、ピアノを弾きません。

ですので、私は、そのような幸せを感じることはなかったのですが、
それぞれの生徒さんのご家庭では、そのような瞬間が、多々あるのだと思います。

私が子供だった頃、私の家族も、そんな幸せな瞬間があったのかな?

そんな時だけでも、少しは親孝行できたのかしら?

そんなことに思いを馳せ、今朝はしみじみとしたのでした。

 

さあ、今日もレッスンがあります
今日も、幸せのお手伝いが出来る様に、頑張ります

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