ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

イタリア語の楽語 dim.e poco rall. の弾き方を教えたら。。。

2022-09-30 | 自閉症児 M君の不思議

マサ君(特別支援校・高2)は、
ブルグミュラー作曲の「アラベスク」を、両手で完璧に弾けるようになりました

しかも、強弱をちゃんと付けて正確に弾けるのです。

これは本当に素晴らしいことです

 

なので、先日のレッスンの時は、
より一層高度な奏法を指導しようと思いました。

 

「マサ君、今から先生がお手本を弾きます。
マサ君がいつも弾いている弾き方と、少しだけ違う弾き方です。
それは、どんな弾き方かな?
注意深く聴いてくださいね。」

 

そう言って、私は「アラベス」を弾きました。

そして、再現部の2小節前、
dim.e poco rall.  と書いてある箇所を、表示通り 少しゆっくり弾きました。

すると、真剣に聴いていたマサ君が、
小さな声で「いいねぇ。」と言ったのです。

 

それは、感動して思わず出た言葉だったのでしょう。

その言葉につられてマサ君の方を見ると、
マサ君は照れたように笑っていました。

 

最後まで弾き、マサ君に尋ねました。

「マサ君、今の演奏はどうでしたか?」

「はい、良かったです。」

「どこが良かったですか?」

「ゆっくりになりました。」

「ゆっくりになった処は、どんな感じでしたか?」

「良かったです。」

「マサ君も、こんな風に弾きたいですか?」

「はい、弾きたいです

 

私は、dim.e poco rall.  と書いてある処を指さし、

「これは、ディミヌエンド・エ・ポコ・ラレンタンドと読みます。
『だんだん弱く、そして、少しずつゆっくり弾く』
という意味のイタリア語ですよ。」

私が そう説明するのを、マサ君は真剣に聞いていました。

 

マサ君にとって、
少しずつゆっくり弾く~というテクニックは、初めてのことです。

私、マサ君、私、マサ君。。。の順番で、何度も何度も練習させました。

 

何度か練習させたら、マサ君はコツを掴んだ様子でした。

そして、dim.e poco rall.  のニュアンスを、上手に表現できるようになりました。

 

「マサ君、頑張りましたね。」

「はい、頑張りました

「『ディミヌエンド・エ・ポコ・ラレンタンド』の弾き方が完璧でしたね。」

「ディミヌ-。。。。?」

「『ディミヌエンド・エ・ポコ・ラレンタンド』ですよ。」

 

マサ君は、このイタリア語の発音も気に入ったらしく、

「もう1回言ってください。」と何度も言って、
発音も練習してくれました

 

「マサ君、今日はかっこよく弾く方法と、イタリア語を覚えましたね。」

「はい、覚えました。」

「帰ったら、ママや弟に教えてあげてくださいね。」

「はい、わかりました。」

マサ君は、そう言って、笑顔で帰っていきました

 

 

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東田直樹さんの新刊が、明日発売されます!

2022-09-28 | 自閉症の作家・東田直樹さん

自閉症の作家・東田直樹さんの新刊が
明日9月29日に発売されます

【世界を平和にする第一歩】という本です。

東田さんだけでなく、19名の若者による執筆とのこと。

 

以下、東田直樹オフィシャルブログよりご紹介致します。

 

なぜ争いが起きるのか、いま世界を平和にするためにできることは何か、

この本は30歳以下の作家、発明家、ピアニスト、起業家など19人が

執筆しています。

(僕の文章は「第一章 平和について考える」のP26~に掲載されています)

中高生の皆さんだけでなく、多くの方に手に取っていただければ光栄です。

どうぞ、よろしくお願いします。

 

※大好評シリーズ「14歳の世渡り術」は「知ることは、生き延びること」

というキャッチコピーのもと、2007年に創刊されました。

今年で15周年を迎え、受験や進路、恋愛、人間関係の悩みから

貧困や不登校、依存症まで90点を超えるラインナップがあります。

■アマゾンはこちらになります。

 

 

ご興味のある方は是非。

どうぞよろしくお願い致します。

 

 

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「エリーゼのために」に対する様々な気持②

2022-09-17 | 音楽&ピアノ

「エリーゼのために」は、ピアノ教室でも人気の曲です。

「次の曲は、『エリーゼのために』にしようね。」
と言うと、大抵の子は凄く喜びますし、

女の子を沢山教えていた頃は、
誰が発表会で「エリーゼのために」を弾くのか?に、

お母様達の関心が向けられていたような気がします(笑)

 

 

そう言えば、男の子にも、こんな思い出があります。
        ↓     ↓     ↓

6年生男子「エリーゼの為に」に憧れていたのかも~♪
     (2017年9月16日の記事)

https://blog.goo.ne.jp/soraminosorami/d/20170916

 

 

そして、そして、極めつけは、こんな事も
      ↓     ↓     ↓

「エリーゼの為に」13歳の解釈おそるべし
   (2017年9月5日の記事)

https://blog.goo.ne.jp/soraminosorami/d/20170905

 

 

さて、こんな事を思い出しながら、

某有名大学の文学部に通う生徒さんに、
「エリーゼのために」の感想を聞いてみました。

すると、意外な答えが。。。

 

「良い曲だと思いますよ。  だけど。。。」

「だけど?」

「こんな曲を、もし贈られたら引きますね。」

「えっ? そうなの?」

「やっぱり重いですよ。」

「そう? 重い?」

「凄く重いです。重過ぎて辛いです。」

 

そうなんだ。。。

昭和生まれのオバチャンは、
そんな風に思った事は1度も無かったよ

 

そんなこんなを受け止めつつ、
1人で「エリーゼのために」を弾いてみたけど、

やっぱり私は、この曲が大好き

美しくて普遍の名曲だなぁ~と思います

 

 

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「エリーゼのために」に対する様々な気持①

2022-09-14 | アスペルガー児 Y君

ヨウ君(高2・アスペルガー症候群)は
【エリーゼのために】を時間をかけて丁寧に練習し、

6月の末に、立派に仕上げることが出来ました。

その後は、
【トルコ行進曲】【インヴェンション4番】と
順調にレパートリーを増やしています。

 

8月の末、そんなヨウ君に、
私はひとつの提案をしました。

「来週までにね、
もう1回【エリーゼのために】を弾いてきてね。
きっと、2ヶ月前と違った感覚で弾けると思うので。」

そんな提案をしたのです。

 

 

そして1週間後。。。

ヨウ君は再び、
私の前で【エリーゼのために】を弾きました。

 

「ヨウ君、久しぶりに この曲を弾いてどうでしたか?」

「はい、全く弾けなくなっている箇所がありましたが、
逆に、弾きやすくなっている箇所もありました。」

「あぁそうね。そういう事ってありますね。」

「はい。」

「では、弾いている時の気持はどうでしたか?」

「やっぱり良い曲だなぁ、と思いました。」

「確かに、何回弾いても良い曲よね。」

「はい。」

「では、曲想についての変化はありましたか?」

「はい。僕の中で、気持が変わった部分があります。」

「そうなの?」

「はい。 以前この曲は、
ベートーベンのエリーゼに対する妄想を音楽にした~
と思っていました。」

「あぁ、そんな話をしましたね。」

「今は。。。ちょっと違う気持かな?と思います。」

「どんな気持?」

「エリーゼさんのことが好きだった頃を、
回想しているような?そんな感じがします。」

「おおっ それは素晴らしい解釈ですね。
確かに、そんな感じがするものね。」

「ありがとうございます。」

「また暫くしたら、この曲を弾いてみてね。
また違った解釈が見つかるかも。
ピアノって、そういうところが面白いよね。」

「はい、そうします。」

 

 

同じ曲でも、弾く時の年齢や環境によって、
新しい発見があります。

私自身も、10代で弾いていた曲を今弾くと、
違った印象を持つことがあります。

それは小説も同じで、
昔読んだ本を読み返すと、
隠れたテーマに気づいたりするのです。


受け取る人間によって
印象が変化していく。。。

それこそが、芸術の面白さだと思います。

 

そんな面白さを、ヨウ君も感じてくれたかな?

そうだといいな、と思っています。

(次回に続きます

 

 

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【金剛力士】と上手に書けた!

2022-09-11 | 発達性協調運動障害児

ダイスケ君(小2)のレッスンの時は、
お家の方に頼まれて、
学校の宿題も、時々見るようにしています。

 

昨日は、漢字ドリルの宿題でした。

ピアノを弾く前に、
漢字ドリルを書くように勧めてみたのですが、
なかなか書いてくれません。

宿題は、めんどくさいよね。。。

 

なので、思い付いて
(私の)ノートに【金剛力士】と書いて、
ダイスケ君に見せました。

「これ、何と読むんだっけ?」

「金剛力士

「おおっ大正解

ダイスケ君は、得意そうです。

「じゃあ、金剛力士って書いてみる?」

「うん。」

「ららみ先生が書いた【金剛力士】を見ながら、上手に書いてね。」

「分かった。」

 

ダイスケ君は、力強く【金剛力士】と書きました。

嫌々書いた宿題の字とは雲泥の差です。

筆圧も強く、立派な【金剛力士】でした。

その後は【東大寺】も書きました。

ダイスケ君は、【東大寺の金剛力士】が大好きだからです。

 

漢字を書くのが苦手なダイスケ君ですが、

興味のある物の漢字ならば、
抵抗なく書くようです。

しかも、凄~く上手に

 

好きこそものの上手なれ。

興味を持たせる事の大事さを、改めて実感したのでした。

 

 

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