酒田行の気動車(ジーゼルカー)は定刻通りに村上駅を発車しました。
村上駅を発車してしばらくすると、気動車は海岸沿いをはしり始めました。
車窓に瀬波温泉の松林が見えました。
これから先は葡萄山塊が海に迫り、岩海岸の景色が続きます。
海岸に沿ってはしる羽越本線に国道345号が並走します。
新潟市から青森市へ続く国道7号は葡萄山塊新保岳の裏を抜け、村上市勝木で海岸に出ますが、今見る海岸に主要国道を整備するのは困難だったのかもしれません。
列車が桑川駅を過ぎた頃、海の先に薄っすらと粟島の影が見えてきました。
そして多分、この辺りが名勝笹川流れなのでしょう。
列車は岩礁の内側を縫うように走り、島影を捉えるのに苦労しましたが、何とか一枚だけ写真を手にすることができました。
粟島は、村上市の岩船港からフェリーで90分ほどの距離に浮かぶ、周囲23㎞ほどの小さな島ですが、オオミズナギドリやウミウの繁殖地として知られています。
列車は海岸にしがみつくように庇を並べる家々を眺めながら北上します。
そして列車は鼠ヶ関に停車し、新潟県と山形県の県境を越えました。
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