パッティングが上手くいかない……
そりゃ そうでしょう。
ゴルフでのパターで 打つのは確かに球体のボールです。
球体ですから移動には「転がり」が伴います。
しかし 転がすことが主 ではありません。
球体ではあっても、
約45gの物体を横(水平)移動させること が
パッティングストローク、ショットの基本概念です。
プロのように 毎日数時間練習するならいいですが、
吾々オジサンゴルファーはそんな腰痛誘発行為なんて
真っ平ゴメンです。
では どうすればいいか
簡単ですよ。
ます 『打つ距離』があります。
これはゴルフに限りませんが、
ボールを使うスポーツをする場合
距離感と言うのは
ボールスピードで掴んでいくものです。
ですので、全容は見ていなくとも、
同伴プレイヤーが打った球の初期スピードを見れば大きいのか、
届くのかはおおよそ見当がつきますよね。
その距離=ボールスピード を管理するのには
パターヘッドの移動スピードとボールの移動スピードに
『シンプルな関係性・関連』を持たせることが大切です。
そして オジサンゴルファーが練習をしなくとも
数か月ぶりにパッティングをしても
いつも通りに出来るように簡単にしていくのには
そこに難しい関係を作らないことです。
一般的に言われているパターストローク
「振り子」のストロークは
両腕で作る三角形を固定して
何処とは言えない 背中の上の方の筋肉を使って
肩甲骨を揺さぶるストロークです。
これには致命的な欠陥が幾つかあります。
①距離を司る運動のスピード
これを管理する筋肉なり、部位が特定できないこと
おそらく 僧帽筋や広背筋だと思うのですが、
そこら辺の筋肉はダイナミックな動きをするのには有効ですが
繊細な 1m50 と 1m70 を
打ち分けるのにはあまり適切な部位とは思えません。
動かすパターヘッドとの距離が遠いことは問題ではないと
思いますが、幾らなんでも適した部位とは思えません。
②ボールのスピードは水平~横の直線移動速度です。
振り子のストロークは シャフト(ゴルフクラブ)の
角度変化(円)運動です。
ボールの直線移動速度に対し 非常に複雑な関係にある
円運動を管理するのは簡単ではありません。
しかも このストロークはボールの推進力を生み出すのではなく
ボールに回転を与えることを主にしているような
ボールの移動速度に対しては大変ロスの多い方法ですから
腰痛になるほどの練習量は必須条件ということでしょう。
①と絡みますが その複雑な調整を肩甲骨周りでやっている…
上手くいきそうにないですよね…。
③振り子の運動は円運動です。
シャフトの角-角度分、常時ロフトは変化します。
ボールを基点に テークバック50㌢ フォロー50㌢
のストロークをすると
トップの位置で ヘッドの高さは地上20㌢位
フォロー(フィニッシュ)でやはり地上20㌢位
横から見た状態では シャフトの角度は40~50度
近く動くわけで、シャフトが数度動いただけで
ヘッドの高さは大きく変わります。
ボールの直径は4㌢強
ボールのセンター(芯)はボールが沈んでいないと仮定し
地上2センチのところにあるのですが
そこまでパターヘッドの上下移動が激しいと
ボールの芯を喰うのはかなり難しいでしょう。
打ちたいロフト で打てるのと
ボールの芯を喰うの と同時に実行するのは
ほぼ不可能な確率です。
余談ですが 先ごろ 面白いパターを見ました。
確かに このストローク方法だと
かなりの頻度で 歯がボールに当たります。
硬質で濁音系のようなインパクト音なのはそのせいです。
ですので このストロークを採用しているゴルファーは
ソフトな打感(→打音)を求めて
フェースに異素材がインサートされたものを好んで
使いますが、結局 トップしてしまうので
ただの飾りに過ぎません。
そこで画期的なインサートがありました。
フェース面にインサートが浮島のようにあるのではなく
そのインサートがソール面にまで回り込んでいるのです。
適切な処置だとは思いますが、反面 笑ってしまうというか
ブラックジョークなのかも知れません…。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
✋安定(一定)した距離感
✋ボールの速度とパターヘッドの速度の関係
✋インパクト時のロフトの均一性
✋インパクト時のパターヘッドの上下位置
これらをすべて犠牲にして
ただ単に打つ人から 真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出して見える
ことがパッティングだと信じているのは
あまりに滑稽です。
これに見た目は大きいが異様に軽い市販のパターヘッド
なんの反応もない ただ棒としてのシャフト
しかも ミスに寛容?!と言う意味不明な謳い文句の
重心の深いマレットパター が加わったら
パッティングが上手くいかないのは 必然 というか
ここまでを揃えておいてよく『イップスにならないな』
と感心するばかりです。