さてだらだらと旅行記事を続けているうちに1か月前のことになりました
大急ぎで終わらせたいのですが
今回の場所が今回の旅行の中で私が一番行きたかったドーチェスター!
ほとんどの方が知らない町ですよね?
トーマス・ハーディーの彫像
ドーチェスターはイギリス南西部のドーセット州の州都
とはいっても観光的には何もない町ですが
すべてトーマスハーディーの町なんですよ~♪
19世紀の作家の描いた場所や住んだ家がそのまま残っていて
ハーディーファンにはたまらない場所です!
まずはホテル
事前に検索する中で見つけたのが The Casterbridge
迷わずここに決めました
なぜってハーディーの小説 The Mayor of Casrbridge「カスターブリッジの市長」はもちろん
他の小説の中でこのドーチェスターはカスターブリッジと名付けられて登場します!
ホテルは夫婦でやっているB&Bに近い雰囲気でとても素敵~♪♪
奥さんはフレンドリーでハーディが好きで迷わずここを選んだんですよ~!て言うと
ハーディーは小さいころにこの前を通って学校に行っていたんですってよ~!って~~
それが何の不思議もない町なんですね~
もう最初からワクワクしていました
夕方でしたがまずは町歩きに出かけました
ホテル前のハイストリートを少し歩いて北の方へ曲がってみると
なんとぶつかったのが
やはり小説の中に出てくるHANGMANS COTTAGE(死刑執行人の家)
今では人が普通に住んでいるのですがこんな札がかかったまま・・・
昔のままに残っていることに感動!
小説の中ではもっと陰気な雰囲気で出てきていたのですが
こんな町中にあったのにはびっくりです
そこで出会った犬の散歩中の老婦人がこの先にハーディーの彫像があるわと教えてくれました
それが上の写真ですが翌日に探すつもりがすぐに見つかって
やはり小さい町なんだと思いました!
それにしてもこの町はすべてハーディーなんですね~♪
ハーディーが大好きで主な小説はすべて読んだわ!って言うと皆さんとっても喜んでくれました~!
翌日は一日かけてハーディーの足跡を訪れました
Hardy's Cottage(Hardy's Birthplace) ハーディの生家
これはドーチェスターの郊外 Higher Bockhampton ハイアー・ボックハンプトンにあって
タクシーで15分ほど・・・
2時間後に迎えに来てくれるように頼んでゆっくりと散策しました
ここも他の例にもれずNational Trustが管理して
貴重なものはきちんと守る、その考えが徹底しています
まずはお庭から
6月半ばの庭にはたくさんの花が咲いて
本当に見事に管理されています
とっても素敵なバラも見つけて~(*^_^*)
入り口付近には白いツルバラが誘引されていて
足元には濃いピンクのスイトピーがたくさん咲いていました!
ね、かわいいでしょう?
昔ハーディーは犬を飼っていたそうで雰囲気もきっとこうだったんでしょうね~
ここから入ると
こんなダイニングルームがあります
この家はハーディーのおじいさんが建てた家で
ハーディーが生まれて小学校に通ったのもここからで
彼は幼いころのここの思い出をとっても大事にしていたそうです
向こうに見えるバイオリンは父親も彼もひいたもので
ここで書かれた小説 Under the Greenwood Tree「緑陰の下で」に描かれている日々は
まさに経験したものだったのでしょう
部屋にいた解説の方と話してたら
この小説の中の主人公 Dewy はハーディーの父親のことだと思うわって~!
ここに置いてあったノートに死に瀕した彼について
ここで母親が昔作った料理を思い出してメイドに作ってもらったが
もう食べる力はなかったけどその匂いが部屋に広がって
このコッテージでの幼い日々を思い出したと・・・
2階の部屋に上がると
昔のままの机の上・・・
ここで先ほどの Under the Greenwood Tree や
後に映画にもなった Far form the Madding Crowd 「はるか狂乱の群れを離れて」などが書かれたのですが
ここで外を見ると当時は周りの森が見えたのでしょうか
その自然の中で起こる人間模様を悲劇的に書いたいくつもの小説を思い出しながら
ここのコッテージをゆっくりと見回りました
周りはこんなウッドランドが広がりここを歩いてみて
そのままハーディー小説の舞台になっているようで感動しました
もっとあちこち歩いてゆっくりとしたかったのですが
ここからもう1つの場所にタクシーで移動しました!
Max Gate マックスゲイト
建築を勉強していたハーディーが自分でデザインした家で
エマと結婚後にここに移って生涯ここで暮らしています
ここもナショナルトラストが管理していて
最近になって一般公開されるようになったらしいです
素敵なお部屋がいっぱいなんですが
書斎だけ載せますね~
机の上には暖炉の前でくつろぐハーディーの写真があって
これがまさにこの部屋!
この暖炉の前で写されたものでこの部屋もそのまま残されているんだと感激でした~♪
ここでハーディーは先ほどの The Mayor of Csterbridgeや
Tess of the d'Urbervilles「ダーバーヴィル家のテス」、Jude the Obscure「日陰者ジュード」、
The Woodlanders「森林地の人々」などを書いています
これらの小説の名前はイングリッシュ・ローズの名になっていますね!
ウチの玄関の赤いバラがこのテスなんですよ~♪
帰りはホテルまでフットパスを歩くことにしました
やはり途中でわからなくなり出会った人に聞いて最後は野原をつききっていくとのことで
野原は足のももの方まである背の高い草が茂っていて歩きにくく時間がかかりました
不安になりながらも主人と方向は間違ってないよね~と
向こうに見える車の通る道を目指して・・・
ホテルに着いたときにはさすがにホッとして疲れましたね~~
歩くのが楽しくなって最後の目的地の Stinford Church スティンフォード教会へも
フットパスを歩来ました
ハイストリートを歩いてGrey Bridge橋を渡ってからフットパスに入ります
フロム川に沿う小道が見えますか?
さっきと途中まで同じなのに気づいてちょっとがっくりしましたが
原っぱを通らなくてこの小道に入ればよかったのね、なんて物知り顔で~(笑)
鴨や白鳥が泳いでる川を見ながらてくてくと歩きます
最高のお天気で青空がどこまでもきれいだったんですよ~♪
涼しくて歩くのは苦にならないのですがすっかり日焼けしました・・・
牧草地がどこまでも広がって昔の水路の後でしょうか
横目で見ながらどこまでも~~
ハーディーがドーチェスターの学校に通う際に
ここを通ったんだなって思うとそれもまたとても心豊かになる時間でした~~♪
教会に近づくと
森の中の様子にやはり小説の世界を見る思いでした
Stinford Church スティンフォード教会
ここはハーディーにとって教区の教会だったところ
Under the Greenwood Tree にはメルストック教会として出てきます
静かな教会にハーディの墓があり
彼の心臓が埋められています
それ以外はロンドンのウエストミンスター寺院に灰になって埋葬されています
芝生の中に3つの棺のような墓が並び
この真ん中が彼と最初の妻と没後に再婚した2度目の妻と一緒に葬られ
横には両親の墓、反対側にはそのほかの家族の墓があります
彼が亡くなったのは1928年のことでした
この教会の奥で
大きな木の下でひっそりと咲くこのきれいなバラがとっても印象に残りました~♪
この日は何時間歩いたでしょうか
それもゆっくりとした旅の楽しみでした~♪
この後でハーディーの資料がたくさんあるハーディー・ミュージアムに行ったのはもちろんです!
たった1日でしたが見たいものをほぼ見終えて
アガサ・クリスティーもここも日本人には全く会わなかったのですが
ガイドブックにも載ってない場所で興味ある人しか行かない場所だったのでしょうね
長い記事になってしまって最後まで読んでくださってありがとうございます
早く本来のブログに戻らないと・・・
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ひどい台風が西日本を中心に大きな被害を残しましたが
皆さまのところはいかがでしたか?
無事に過ごされていますことを願っています