牛テールのトマト煮込み(コーダ・アッラ・ヴァッチナーラ)は、ローマの下町の代表的な料理です。この料理の元になった物は、1300年代にはあったそうです。トマトが一般に食べられるようになったのは18世紀以降なので、今のような料理になったのはそれ以降になります。
場で働く人はヴァッチナーロと呼ばれていました。200年程前までは、肉は貴族の食べ物だったそうです。働いていた人たちは、残り物の内臓や皮、頭、足、テール等を賃金の代りに貰っていたそうです。そして皮をなめし、内臓等は美味しく食べれるように工夫をして食べたそうです。
それらが、庶民のローマ料理になりました。ローマ風トリッパ、仔牛の小腸を使ったパスタ、仔羊の内臓の煮込み等です。
1800年の後半に、ローマの下町に場が作られました。1970年頃まで使われていたそうですが、現在は改装をして博物館やイベント等に使われています。今でもこの辺りには、ローマ名物の料理を出すトラットリアやレストランが沢山あります。
牛テールのトマト煮込みは、色々なレシピがあります。今回は入れませんでしたが、シナモン、クローブ、松の実、干しブドウを入れる作り方もあります。
タマネギ、ニンジン、セロリはみじん切りにします。
拍子切りのセロリを準備します。
ローズマリーをタコ糸で縛ります。
トマトは湯剝きをしてみじん切りにします。
カカオパウダー、ニンニクを準備します。
本来は牛肉のテールを使うのですが、今回は仔牛のテールを使いました。テールは関節から切り分けて、オリーブオイルで表面をきつね色に焼きます。
厚手の鍋に、オリーブオイル、ニンニク、タコ糸で縛ったローズマリー、タマネギ、ニンジン、セロリを入れて焦がさないように炒めます。
鍋に炒めたテール、塩、コショウをして火にかけます。
強火にして、白ワインを入れて、アルコール分を完全にとばします。
お湯を加えて弱火で煮込みます。水分が減ってきたら、適宜お湯を足します。
1時間半程煮込んだら、カカオパウダー、トマトのみじん切り、セロリを加えて、テールが柔らかくなるまで煮込みます。
出来上がったテールのトマト煮込み。
お皿に盛り付けます。