
前回は、主役がやや弱くなってしまったので、メインの切り口辺りの白さを増してもらいました。
また、遠景の枯れ木(左上)は、空気遠近法に基づいて空の色を被せました。
面相筆を使って、描き方を示したら、本人は驚いていました。
その見えるか見えないくらいの細さにびっくりしていました。
この部分は、見えないくらいに描いて、乾くと見えるんですよと教えました。
塗れている時と、乾いた時で違うのです。それを習得する必要があります。
後ろの枯れ木は細かい枝があるので、全部を描く訳にはいきません。
そこで、下塗りのように、薄っすら塗って置いて、その後細い線を描き込むようにすると
感じが出しやすいです。
左下の草が、どうしても直角三角形の形で気になります。
それは、木材との形に沿い過ぎています。それを壊すように言っていますが、できていません。
一本一本の草も揃って左になびいています。
最後は、木の表面のごつごつをもっとリアルに描けたらいいですねとアドバイスしました。
本当は、右上に建物が見えるのですが、それを描くと邪魔なので、描いていません。
だから、一番上の木材の見え方が実際と違うので、描きにくいようです。
実際の通りに描くと、上の面の明るさが空の明るさと同じになってしまうので、見え難くなります。
それを避けるために、すこし暗くしてあります。
最後の最後は、枯れた蔦です。紐にならないように、糸にならないように、途中にとげがあるような表現をする。
クククッと曲がりながら伸びる。枯れた葉をつけて、リズムを作るなど...
そのリズム感で良い感じを作れると、プロですね。