水産北海道ブログ

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日ロサケ・マス交渉スタート 厳しい環境での操業条件協議

2015-05-12 06:13:25 | ニュース
 水産庁によると、5月14日(木)からロシア200海里内の日本漁船によるサケ・マス流し網漁業の操業条件を決める「ロシア連邦の200海里水域における日本国の漁船によるロシア系さけ・ますの2015年における漁獲に関する日ロ政府間協議」がモスクワで開催される。
 日本側は遠藤久水産庁資源管理部審議官を団長に外務省、水産庁、道庁、出漁団体、ロシア側はバンドゥーリン連邦漁業庁科学教育局長を団長に外務省、連邦漁業庁、連邦保安庁国境警備隊らの関係者が出席する。
 昨年の交渉は、4月21日~25日モスクワで開かれ、漁獲割当量6630トン、うりベニザケ2886トン、シロザケ3485トンを確保した。出漁隻数は38隻(小型船20隻、中型船18隻)、1隻当たりの漁獲割当量は小型19トン型150トン、同29トン型164トン、中型190トンとなっており、入漁料は約20億円だった。操業期間は6月1日~7月31日までと前年解禁日(5月上旬)より遅くなった。
 今年の交渉をめぐっては、ロシア連邦議会下院でサケ・マス流し網の禁止法案が審議中で、今後の協定の枠組みへの影響が心配されている。ロシア側は流し網は禁止するが他の漁法で獲るのは可能としており、ただちに日ロのサケ・マス交渉を廃止するといった意向は持っていないと業界では見ている。今回の交渉期限は一応5月22日(金)までとされ、出漁日の関係から早期妥結が求められる。