十勝・釧路西部海域における平成28年度の毛ガニかに篭試験操業は、釧路西部海域(白糠・釧路市・釧路市東部)が1月20日、十勝海域(広尾・大樹・大津)が1月30日をもってそれぞれ終漁。大樹以外の5組合が許容漁獲量未達となったものの、漁期中の平均キロ単価が前年を大きく上回ったことから両海域の総漁獲金額は、前年比124%の11億4,250万円と平成18年の休漁明け以降の最高額を記録した。
道水産林務部漁業管理課によると、十勝管内の漁獲髙は数量前年比101%の159.7トン・金額同137%の6億1,910万円、平均キロ単価は同1,023円高の3,876円と大幅増。大の漁獲量が55%と前年の6割程度に減少したが、単価高により金額が大きく伸びた。懸念されていた漁場への流木流入の影響も無く、順調な操業が続いた。大樹は1月26日に許容漁獲量を消化し終漁。広尾は今年度から特大サイズを「熊がに」と称しブランド化に着手、キロ単価7,774円の高値で取り引きされた。
釧路西部管内は数量前年比83%の93.2トン・金額同112%の5億2,340万円、平均キロ単価は同の5,611円。全般的な単価高に加え、大・大中の漁獲割合が増加したことで一層金額が伸びた。白糠のブランド毛ガニ「御輿毛ガニ」は平均キロ単価が1万円を超える(10,095円)など、好調が続いている。なお両海域では今年度から、タラバガニの調査を開始したが漁獲はほとんど無かった。