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2025年第5回日本海ニシン漁獲速報(2月末) 1,173㌧と前年比6割減、主産地が失速か? 石狩は本所に偏り、厚田、小樽も大型魚中心

2025-03-09 14:00:01 | ニュース

 日本海沿岸のニシン漁は2月末の累計がほぼ1,200㌧と前年同期の6割減の不漁となっている。主産地の石狩湾漁協の厚田支所、後志北部の小樽市漁協が前年比4割の水揚げにとどまっており、この失速から3月になって上向くのか疑問視する声も出ている。
 道水産林務部成長産業課普及指導員のまとめによると、2月28日現在の日本海沿岸(稚内市〜上ノ国町)の刺し網、定置網で漁獲されたニシンは後志北部、石狩、留萌、宗谷を合わせて1,173㌧で、前年同期の2,821㌧に比べ42%にとどまっている。後志北部は270㌧、そのうち余市郡漁協で68㌧、小樽市漁協で201㌧、石狩湾は904㌧、そのうち石狩本所534㌧、厚田支所328㌧、浜益支所42㌧、留萌の増毛漁協で3㌧となっている。特に石狩が前年同期の45%と振るわず、石狩本所に比べ、厚田、浜益支所が少ない。後志北部も43%にとどまっている。そのほか後志南部で91㌧(寿都町90㌧)、桧山で3㌧が報告されている。
 道総研中央水産試験場が3月に実施した漁獲物調査によると、3月5日は厚田地区で数日ぶりの水揚げとなり、銘柄「メス」、「オス特大」、「オス大」から「オス大中」までが出荷された。「メス」の標本44 尾中「熟度30」の個体が10 尾(23%)、「熟度40」は34尾(77%)。平均卵巣重量(最小〜最大)は100.9 g(42.5〜132.8 g)。尾叉長は31〜32 cm 台の個体が多く、体重は390 g を中心に300〜479 g が多かった。また、3月6日に小樽市漁協で水揚げされたニシンはサイズの大きい「1 番」の漁獲は無く、「2番」の漁獲が25 箱、そして「3番」の漁獲が2箱だった。銘柄「2 番」の標本45 尾中、オスが24 尾、メスが21 尾。「熟度30」の個体が12 尾(57%)で、「熟度40」が9 個体(43%)。平均卵巣重量(最小〜最大)は103.7 g(57.6〜168.9 g)。尾叉長31〜32 cm 台の個体が多く(図1)、体重360〜389 g の大型個体が中心だった。

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