ハナウタ うたこの「宝物がいっぱい」

自分にとっての「好き」や「嬉しい」を集めて綴る、ささやかなことのブログです。

『英子の森』とか

2016年11月20日 | ❷ 本とか映画とか

最近読んで面白かったのは

『漁港の肉子ちゃん』(西 加奈子著)

ちらちらと(私と似てるかも。あ、でも全然似てないか。)などよぎりながら

楽しく読みました。

 

最近読んで少しだけ(気味悪い・・・)って思ったのは

英子の森』(松田 青子著) ちなみに“あおこ”と読むそうです。

 

この1冊に6つの話が入ってます。

面白かったのは表題の『英子の森』と『*写真はイメージです』の2編かな。

 

気味の悪さの正体は

『*写真はイメージです』のほうで、

やたらと展開していく「イメージです」ってワードに対して、

この著者はこんなにもどんどんと対象になるモノを思いついていってるのか・・・

という意味での

著者のあふれ出して止まらない感じの発想に対しての不気味さでしょうか。

 

 

そして最近読んでやっぱりいいなぁ、と思ったのは

『かえるのエルタ』です。

 

子ども時代のハラハラドキドキを思い出します。

子どもの頃ってこんな夢の世界にも、自由に出入りできたんですよね。

実生活と同じ熱量で、本の世界の中でも生きていたのではないかと思います。

 

この作品の中に出てくる船の名前が大好きです。

「うたえ!みどりのはっぱ号」っていうんです。

素敵だ~!


映画「みんなの学校」 少し補足

2016年09月24日 | ❷ 本とか映画とか

この映画に出てくる大空小学校は「不登校0」を目指している学校です。

映画の中には沢山の子どもたちが登場しますが、

「少し(長く)休んだ方がいい時期の子ども」と

「学校がどうしても合わない子ども」のケースは描かれていません。

「学校がどうしても合わない子ども」に学校がまわりが添おうとしていく(本人も頑張るけど)という

姿が描かれています。

 

「学校へ通うという方法」以外の選択肢には触れていません。

不登校0へのチャレンジをしているだけで(それも別に売りにしてない)、

不登校を否定している訳でもありません。

 

ですが、

「やっぱり学校へは行かせたほうがいいのか」と思ってしまいそうな人や

過去に学校とのやりとりで傷を負ってしまった人や

「得られたかもしれない学校生活」に思いを馳せて喪失体験にしてしまいそうな人や

今「ある」ものよりも「ない」ほうに目がいって苦しくなってしまいそうな時期の人は

観ない方がよいかもしれません。

傷を深くしないとは言い切れませんし時期ではないかもしれません。

実際、途中で退席される方もいました。

 

傷をお持ちでも、割と何事も自分にプラスになるような解釈の仕方をする体質の方や

これはこれで勉強になった、一方で自分は自分だな、と

分けて考える両立?タイプの人は

機会があれば、是非是非にとおススメ致します。


「みんなの学校」という映画

2016年09月20日 | ❷ 本とか映画とか

昨日「みんなの学校」という映画を観た。

桶川市の助成金申請に通って10万円貰った団体が

この映画を上映する計画をたて、フィルムを借りて、ホールも借りて

入場料1000円で

一般市民にこの映画を観覧するチャンスをくれたのだ。

 

正直言うと、始まる直前まで見るつもりはなかった。

でもちょっとだけ手伝いをした関係で会場にはいたので

何の予備知識も期待もせずにふら~っと行った。

 

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大阪市住吉区にある普通の公立の小学校の1年を追っていた。

2006年に地域の小学校が飽和状態になって新設された小学校がこの「大空小学校」。

もう、びっくり仰天。

こんなことが公立の小学校で出来るなんて

 

校長先生の考え方が、学校運営にこんなに影響するなんて考えたこともなかった。

それとも大阪市住吉区の教育や行政や地域の懐が深いのか?

 

この「大空小学校」、手のかかる子どもが非常に多い。

障害、貧困、親の無関心、、、、

でも公立だから職員数は通常通り。

どうする、現場

 

校長はまず教職員の意識を変えた。

失敗を隠すな、一人で抱え込んで勝手に孤立するな、助けを求めろ、

必ず仲間が、職員室が助けるから情報を共有するんだ、と。

 

それから子ども達にも呼び掛け考えさせた。

校長「この大空小学校を作るのは誰ですか?」

児童「(ここにいる)ひとりひとりです。」(日頃言われていることを復唱しているのかな?)

校長「ひとりひとりって誰ですか?」

児童「・・・自分です」

校長「自分て誰ですか?」

児童「・・・・」

 

地域の人にも、保護者にも協力を求めた。

それぞれ違う子ども一人一人を知って理解して欲しい、

子どもが大人を信頼できるように関わって欲しい。

どうか力を貸してほしいと。

同時に子どもにも伝える。

まだこの場所を「安心だ」と思えない仲間にあなたはどう接しますか?

あなたに出来ることは何ですか?

 

問題児にはその子の将来を見据えて徹底的に大事なことを教え、考えさせる。

甘やかさないけど、傷が深い分とりわけ深い愛も注ぐ。

それが信頼を育んでいく。

自分を理解してもらうためには自分から伝えなさい。

どんなに厳しい状況であろうと、自分のためにしっかり生きなさい。

私があなたを信じてる。

 

本当にみんなで作っている学校だった。

先生も手を繋ぎ合い、全員の職員で全員の子どもをみていた。

その輪の中に、対等に子どもたちも加わっていた。

保護者も、地域の住民の方も、ボランティアさんも加わっていた。

皆でみんなを補っていた。

失敗を改善しながら、教えられながら、教え合いながら

ひとりひとりが考え、努力し、信頼を深めて、

上も下も、どこもかしこも助け合っていた。

思いやりと愛。

コミュニケーションの深い学び。

 

もう「機会があったら是非観て」と言う他ない。

この凄さは伝えきれない。

 

 ※「みんなの学校」公式HPで映画の予告編観られます。

  1分30秒くらいです。興味のある方は是非。

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私たち保護者はどこかにユートピアがないか必死に探す。

たどり着ける人もいれば、そうでない人もいる。

「ここか、と思ったら違った」と言ってずーっと探し続けていく人もいる。

 

結局、自分にとってのユートピアは自分で作るものなのかもしれない。

この大空小学校のように。

だってひとりひとり違うんだもの。

誰かが作ったものはその誰かに合ったもので、私に合ってるとは限らないのだから。

 

誰かやどこかに求めるばかりで生きるよりも

「自分で作る」くらいの覚悟を引き受け実践した人の方が

結局自分に合ったものにたどり着く可能性は高いのではないかな。

「あったらいいのに・・・」から

「私に出来ることはなんだろう」「ないのなら作ろうよ」へ。

 

学科教育を優先する人や高学力を最優先に望む人の学校はたくさんあるのだから

そんな感じに

学校はもっと実際の子どもに合わせた多様性の時代へ入っていこうよ。


秘密基地

2016年08月31日 | ❷ 本とか映画とか

いつか自分の手で作りたいのが秘密基地。

最近はセルフビルドとかタイニーハウスの本を眺めています。

こんな立派なのでなくていいのです。

「三匹のこぶた」の藁の家に毛の生えたくらいの感じでいいのです。

自分で穴を掘ったり、ペンキを塗ったり、石を積んだりしたいのです。

 

 

なんならテントのように、布を垂らして空間を区切るだけでもいい。

ブルーシートでもいい。

洞穴を利用してもいい。             (※↓↓江の島です)

 

 

こんなすごいのを作る人がいるんだなぁ。

楽しいだろうなぁ。

 

本見てるだけで作った気になって満足もしちゃうんだけど

やっぱりなんかやりたくて、あそうだ、実家があいてるじゃん!と。

 

旦那の実家の母屋が空き家になっていて、離れもあるので

どっちか改造してもいいですか?

で、卓球台置いてもいいですかって義父と義母に聞いたのですが・・・NGでした。

息子と遊びながら家づくり?したいんだけどな。

すごい体験学習になりそうで期待してたんだけど(まだ諦めてないけど

 

この熱が高じたら

いつかこの住宅街を飛び出して自然の中に行ってしまいそう。

 


3回読んで④

2016年07月02日 | ❷ 本とか映画とか

最近思うのは

思い込みが強くてなんでも決めつけ過ぎる人とは

事実が共有できていないかもしれないんだなってこと。

冷静になって自分自身に置き換えて自己点検するいい機会にしたい。

 

3回読んでもどうしても理解できないところもあるけれど

「この人はそう思うんだな」と

ひとまず思えればいいのかな。

 

主人公の少年は自分が自分を責めているから

人も自分を責めているように思ってしまっているけれど、

自分中心で他の人を見ようとしていなかった少年時代から

成長しているところなんだよね。

全く教えて貰わない少年と

教えて貰うばっかりの少女が

化学反応を起こして 自分や周りと向き合って

それぞれの主体性を獲得、回復しながら成長していく話なのかな。

 

日々の生活の中では全てを理解し ケリをつけられることばかりじゃないから

その気持ちを抱えたまま生きるのも大切なのだと思います。

 

「私はどう思う?」

「どう伝える?・・・黙っとく?」

「あなたの伝えたいことは何?聴かせて」

私自身に取り入れたい。

 

最後に少女の妹が大人過ぎて

この先 生きにくいだろうなと胸がいたい。

そのあたりを別の作品で読みたいなと思います。