先週BSで2017年放送の音楽番組を再放送していた。
上白石萌音さんの回で、生演奏で3曲を歌っていた。
その中の1曲が「あなた」だった。
小坂明子さんがピアノを弾きながら歌った昭和のヒット曲。
優しいメロディをとても丁寧な発音で上白石さんは歌い、
おそらく当時まだ10代だろうにその表現力は素晴らしくて
主人公の「わたし」の悲しみが心にしみた。
なんならもうこの曲は上白石さんにのみ歌って欲しい。
でも私は
ああこれ逆の立場だったら身の毛がよだつなと思ったのでした。
もしも私が「あなた」の立場だったら
別れた人からここまで思われたら、ただただ怖い。
あの道を一緒に歩いたねとか、あなたの笑顔が好きだったとかじゃなく
小さな家とか古い暖炉があるとか
ブルーの絨毯敷き詰めてとか家の外では坊やが遊びとか
なんか執着心を感じて怖い。
今にも生霊がとんでくるんじゃないか・・・と、
早く次の恋を見つけて下さい!と心の中でブルブルしながら念じると思う。
ファンの多いこの曲にケチをつけるつもりはないんだけど
でもドキドキしながらつけてしまった。
いったいいつから私は「あなた」サイドから
ものを見るようになったのか。(と、一応自分を責めておく)
誰のせいだ!?(と、誰かの可能性も残しておく)
これからは
舞台は中世ヨーロッパで
戦地に行って帰って来ない婚約者をひたすら待つ純真な私という体で聴きたい。
そうしよう。
「あなた」じゃなくて「わたし」の立場で
「わたし」に肩入れしながらね。
もしくはその物語を読む第三者としてね。
むしろ忘れて