写詩之日々

写真と詩を載せています。

日課

2014-11-06 01:16:49 | ポエム・写真


毎日の運動の帰りには

必ずといっていいほど

なにかを買ってしまう

販売機のジュース

コンビニで夕食のおかず

見出しにつられて週刊誌まで

財布を持たなければいいのだけど

そうすると寂しくて仕方がない

運動といいながら

いつもなにかを求めている


寝室

2014-11-03 01:21:55 | ポエム・写真


寝静まった夜

液晶画面の発光に寄りかかり

ゆるゆると時間が過ぎる

やるべき事

やらなければならない事

それらを全部あとまわしにして

闇の中にたゆたう

しかしそれは

明日を避けるためのごまかし

眠らない夜にはすべてが個体になる


だるま市

2014-11-01 23:07:27 | ポエム・写真


毎年一月に開かれる少林山だるま市は

うちの近くということもあって

近隣の人たちもこぞって出かける

いつか母だったか祖母だったかに

背負われて行ったことがある

境内には朱色に照らされただるまが並び

人だかりはシルエットだけだった

椀を両手に甘酒を飲み

真っ白な吐息だけが目の前をおおった

家にだるまが置いてあるのは

子供のときはごくふつうだった