おとぎ話しは
つかのまの語らい
それだけで充ち満ちていた
童心はとおく
そのときどきが
いとおしい
大人びて
待ちわびた気持ちは
はかないものと
ふり返ると
思いとどまるように
立ちどまっている人がいる
冬の午後は
光の饗宴だ
いく筋もの陽光がさんざめく
そこには
温もりと休息がよりそっている
ときには
ゆがみ
屈折して
スペクトルが舞う
静寂と陽気さがただよっている
AからBへ
BからCに
CからDへ
そのたびに僕は
好きとか嫌いとか言いつづけてきた
たぶん
このまま
山頂にわたるまで
だれひとり愛することは
できないだろう