夜が白々明けるころ
失ったものを数える
朝陽とともに眠りについたからって
それらを取り戻せるだろうか
問いかけながら
年月は過ぎ
陽光から逃げ
人々から逃げ
いっときの心地よさだけを
求めてしまう自己嫌悪
やりなおし
闇夜のなかにも光はある
それらに追いすがる生き方も
べつに悪いわけではない
そう言いきかせて
夜が白々明けるころ
失ったものを数える
朝陽とともに眠りについたからって
それらを取り戻せるだろうか
問いかけながら
年月は過ぎ
陽光から逃げ
人々から逃げ
いっときの心地よさだけを
求めてしまう自己嫌悪
やりなおし
闇夜のなかにも光はある
それらに追いすがる生き方も
べつに悪いわけではない
そう言いきかせて
秋の葉が
そぞろ散っていかないうちに
会いにいく
馴染みの公園には
いまを惜しむように
寄り添っている
コロナ渦の迷惑は
人間だけではなく
枯葉がひとしお哀しむのも
そのせいだろう
紅葉 乙女 あかね色
金網の向こうとこちら
に隔てられて
かさこそ かさこそ
秋と名付けられた風景を
人はいつも探しにいく
土曜日に届く手紙が
好きだった
あなたは一週間の
できごとをかならず
土曜日に届くように送ってくれた
西の国の暮らし
たわわな果樹園
わたしは枕元で
二人だけの旅をした
歩けないわたしと
幼子のわたしと
まだフライトの途中
あなたを想いながら
おなじ夢をみた
終わらないで土曜日って
いつも祈った
目が醒めると
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