日ごろ
脳裏に去来してくる言葉は
数限りなくあるのに
机に向かうとそれらは
噴霧器をかけたように消えてしまう
ていねいに想いを甦らそうとしても
休息前の安堵感や
パンケーキの満腹感から
浮かんでくる言葉は
いつまで経っても
自分のようで自分でないような
なにか背伸びしているようだ
けれど
そんな偽りの心でも
幾行も書き綴っていれば
内のひとつに
どこか
もう一人の自分が現れて
私に話しかけてくれるのではないだろうか
もうこれでいいという諦めと
飛翔したい胸中が交じり合って
そんな不可解な自分に
目を向けて欲しいという一心で
詩を書き綴っているのかも知れない