MARUMUSHI

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『ヤバイ経済学(原題:FREAKONOMICS)』。

2011-06-08 06:36:51 | 映画日記
『ヤバイ経済学』を観てきた。
同タイトルの大ベストセラー本の映画化作品。
と言っても、今公開中でイマイチ不評の『もしドラ』みたいな物語調ではなく、ドキュメンタリーとして作製されている。

作品のキーワードは”Incentive”だ。
経済学的には費用と便益を比較する人々の意思決定や行動を変化させるような誘因と説明される。
Aが何かをBにさせたい場合、AはBにとって誘因のある条件を提示すればBの行動をコントロールできる。

いくつかの事例を挙げながら、世界の常識は経済学的に(統計学的にとも言えるのかな?)正しいか否かを見ていく。

早期教育は効果があるのか?
名前で人生は決定するのか?
大相撲の八百長は本当にあったのか?
金銭的買収で子供の成績は上がるのか?などなど。
これらの問題に経済学的にバシッと解答を出していく。それだけでも結構爽快だ。
とくに、日本人としては大相撲の八百長問題は気になるところだと思う。

映画で紹介される、これらの結論はデータから読み取れる事柄でしかないことにも注意だ。
見方を変えれば違う回答が出てくるかもしれない。こういう視点から見ればこういう解答が得られるよ、っていう例だと思えばいい。それでも結構刺激的だけど。

作品の中で、原作者たちがこういう。
「インセンティブという言葉の上から見れば、経済学者と犯罪者はほとんど差が無いと思う」
「ジャーナリストと犯罪者の差は?」
「ゼロだね」

彼らのいうことが100%正しいかどうかは別の話だ。