#種まく旅人
『種まく旅人 ~夢のつぎ木』を観てきた。
死んだ人間のことは忘れなければならない。それが死者に対する礼儀だ。
なぜなら、今の自分を死者の所為にしてしまうから。
僕は昔からそう思ってきた。
この映画は日本の一次産業を舞台に人の成長を描く物語で、連作の3作品目にあたる。
2作品目の『種まく旅人 ~くにうみの郷』を観たときと、全く違う夢の継ぎ方を見た。
桃園と役所の職員を兼業している主人公は、死んだ兄の夢を追いかけている。新しいブランドの桃を国に登録したい。それが兄の夢だった。それを彼女は継いでいる。
でも、それは兄を忘れていないだけで、自分の夢ではないのだ。言わば、眠って見る夢。だから、兄をどこかで言い訳に使っている。その夢が眠って見る夢ではなく、起きたまま見る夢、彼女自身の夢になっていることに気づかずに。
農水省から派遣されてきた男はそれに感ずいたんじゃないだろうか?彼女の夢は起きている、と。あとは少しの後押しだけ。
「ここはどこですか?」
「赤磐です!」
防蛾灯の黄色の光を少し丘から眺めると、それは地に舞う星のように見える。
彼女の兄は空にも地にも、星を見つけていたのだろう。
死んだ人間のことは忘れなければならない。それが死者に対する礼儀だ。
なぜなら、今の自分を死者の所為にしてしまうから。
覚えておくべきは死者との心。
そう考えを改めようと思う。
今、僕がこの作品に出会えたのは、本当に幸せなことだ。
ありがとう。
『種まく旅人 ~夢のつぎ木』を観てきた。
死んだ人間のことは忘れなければならない。それが死者に対する礼儀だ。
なぜなら、今の自分を死者の所為にしてしまうから。
僕は昔からそう思ってきた。
この映画は日本の一次産業を舞台に人の成長を描く物語で、連作の3作品目にあたる。
2作品目の『種まく旅人 ~くにうみの郷』を観たときと、全く違う夢の継ぎ方を見た。
桃園と役所の職員を兼業している主人公は、死んだ兄の夢を追いかけている。新しいブランドの桃を国に登録したい。それが兄の夢だった。それを彼女は継いでいる。
でも、それは兄を忘れていないだけで、自分の夢ではないのだ。言わば、眠って見る夢。だから、兄をどこかで言い訳に使っている。その夢が眠って見る夢ではなく、起きたまま見る夢、彼女自身の夢になっていることに気づかずに。
農水省から派遣されてきた男はそれに感ずいたんじゃないだろうか?彼女の夢は起きている、と。あとは少しの後押しだけ。
「ここはどこですか?」
「赤磐です!」
防蛾灯の黄色の光を少し丘から眺めると、それは地に舞う星のように見える。
彼女の兄は空にも地にも、星を見つけていたのだろう。
死んだ人間のことは忘れなければならない。それが死者に対する礼儀だ。
なぜなら、今の自分を死者の所為にしてしまうから。
覚えておくべきは死者との心。
そう考えを改めようと思う。
今、僕がこの作品に出会えたのは、本当に幸せなことだ。
ありがとう。