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【サスペリアPART2】。

2017-07-24 20:09:49 | インポート
【サスペリアPART2】を観てきた。
盆と正月の舞台。

#サスペリアPART2

恥の多い生涯を送って来ました
舞台に立つ二人はまるで少女だ。

少女:人形として完全なる四肢を持ち、人間として不完全な魂を持つもの。

彼女たちの語る言葉は別れ、交わらず、結局一つの言葉に帰着する。
人間、失格

音を使い、リズムを使い、光を使い、少しずつトランス状態に入っていく。催眠状態だ。
それは儀式。
どれほど強い催眠術を使っても、人は人を殺すことは出来ない。生きようとする無様な意識が勝つから。
だけれども、複数人なら催眠状態を作り死ぬことが出来る。

1944年 プンタンサバネタ(バンザイクリフ)
1945年 沖縄戦の集団自殺
1986年 真理の友教会信者集団自殺事件
2004年 埼玉県皆野町、神奈川県横須賀市の自殺サイト
さらには数多のカルト教団が集団自殺を図ってきた。
思い込みを催眠で増幅し揺らがせて自殺させる。

少女は思い込みが強い。自分の人生を、恥、と感じればそれは生き死にに値する恥だ。
同じ境遇を感じている友は、それを増幅させる。揺らがせる。
そして、自分たちで儀式を作り上げる。

少女は飽きっぽい。一通り儀式が終わり、何も変わらないと悟れば、それで全てがどうでも良くなる。けだるい感覚。
ファッション誌に目が向き、甘い物に目が行き、にきびや髪型を気にしだす。
遺されたのは、儀式のあとの散らかった舞台だけ。


すぐに歩いて行こう。この道は、どこへつづいているのか。それは、伸びて行く植物の蔓に聞いたほうがよい。蔓は答えるだろう。
「私はなんにも知りません。しかし、伸びて行く方向に陽が当るようです。」
(太宰治/『パンドラの匣』)


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