『マイ・ブロークン・マリコ』を観てきた。
90分ほどの映画。
ずっと泣いていた。
私のマリコ。
壊されてしまった大事な大事なマリコ。
私を普通にとどめてくれていたマリコ。
マリコの私。
マリコの遺骨を抱いて、必死で川の中を渡っていくシイノの姿は、三途の川の彼岸から強引にマリコを連れ戻したようにも、シイノが三途の川の彼岸に渡っているようにも見えた。いずれにしても、彼女たちは2人だけで旅に出る。
これまでにタナダユキ監督作品は『俺たちに明日はないっす』『百万円と苦虫女』『ロマンス』『お父さんと伊藤さん』を観てきた。
彼女の作品には、”ちょっとした出会い”と”大きなすれ違い”が色濃く描かれているように思う。今回のすれ違いは規模がメチャクチャでかくて辛かったけれど。
人は他者の死に自分を投影し、自分自身を見つめ直す。
人が死ぬのはそのためだ。
だからこそ、死んだ人間のことは忘れなければならない。いつまでも死者をスクリーンにしていてはいけない。自分の人生を進まなければならない。
マイ・ブロークン・マリコ。
私のマリコ。
マリコの私。
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