隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

映画 Film96 『母と暮せば』

2017年01月16日 | 映画

隊長が、これまでに鑑賞した「映画 」を紹介するシリーズの第96作品目は、『母と暮せば』をお送りします。

 

 


1月14日 (土) の午後に、「シビックシシアター☆トークショー『母と暮せば』上映と井上麻矢氏トークショー」、と題したイベントに参加しました。


会場は、文京シビックセンター  2階の「文京シビックホール小ホール」です。


同小ホールに行くのは、昨年5月の 『林家たい平独演会』 以来。


この催しは、「公益財団法人 文京アカデミー」の主催で、第1部が『母と暮せば』の上映、第2部が井上麻矢氏のトークショーでした。


『母と暮せば』は、2015年12月12日に公開された山田洋次監督の作品です。

 

 

「隊長のブログ」で取り上げた、山田洋二さん作品の記事一覧は、こちらです

 

この作品は、作家の故・井上ひさしが晩年に構想していた、広島・長崎・沖縄をテーマにした「戦後命の三部作」の想いを山田監督が引き継ぎ、長崎の原爆をテーマに制作されました。


広島を舞台にした井上氏の戯曲「父と暮せば」と対になる作品です。


主演は、吉永小百合と、嵐の二宮和也。

 

「隊長のブログ」で紹介した、吉永小百合さんがが出演する作品・番組の記事一覧は、こちらです 。

 

二宮君は、TVドラマ 『優しい時間』 を取り上げています。


他の出演者は、黒木華 (はる)  、浅野忠信、橋爪功、ほか。


初めて観た時には、気がつかなかったのですが、子役でスケーターの 本田望結 (みゆ)   も、出演しています。


音楽を坂本龍一が担当しています。

 


あらすじ:長崎医科大学に通う福原浩二 (二宮和也) は、授業中に被爆し、一瞬の内に跡形もなく死んでしまいました。


それから三年、母親の助産婦 信子 (吉永小百合) は、浩二のいいなずけ町子 (黒木華) の支えを受けて、慎ましく暮らしていました。


そんな信子の前に、浩二の亡霊が現れます。。。

 


この映画を初めて観たのは、昨年5月 中国鄭州市に向かう中国南方航空の機内 です 。


ちなみに、帰りには 『レヴェナント:蘇えりし者』 を観ました。


中国の航空会社の機内で、日本映画と米国映画を上映していて、偶然とは言え『レヴェナント:蘇えりし者』の音楽も、坂本龍一が担当しているのには驚きです。

 


第2部では、井上ひさし氏の三女で、劇団「こまつ座」の社長・井上麻矢氏が、「父・井上ひさしの想いを継いで」と題して、『母と暮せば』誕生の経緯 (いきさつ) や、エピソードを話してくれました。


話しがそれてしまいますが、トークショーの前に司会の方が井上麻矢氏の紹介をして、「映画の “裏話” を話して頂きます」と言われました。


“裏話” だと、「政界の裏話」だとか、少し品のないニュアンスを含んでいるのに対して、“エピソード” には「微笑ましいエピソード」など、好意的なニュアンスもあるので、この場合は “エピソード” の方が良いと思いました。


麻矢氏は、山田監督とお会いして食事をした時に話したことで、この映画が誕生したことや、監督は最初から母親役に吉永小百合をイメージしていたことを語ってくれました。


また、浩二のモデルには、1945年に戦死した詩人の竹内浩三で、浩三もメンデルスゾーンの曲が好きだったと紹介してくれました。


信子が、浩二に連れられて天国に旅たって行くラストシーンに流れた合唱の詞が、広島で被爆した原民喜 (たみき) の小説「鎮魂歌」を元にしていることも、話してくれました。


改めて『母と暮せば』を観て、そして麻矢氏の話しを聞き、ひさし氏や山田監督の想いに、出演者、スタッフが見事に応えて、感動的な作品が出来上がったと思いました。

 

 

 

 

 

2023/4/3 追記:本作の音楽を担当した坂本龍一さんが、3月28日に71歳で死去されました。死因は明らかにされていませんが、2021年に直腸がんであることを公表していました。ご冥福をお祈りいたします。

 

 

 


==「映画」バックナンバー ==
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/226e9f0193a60e6a012384176360666f

Film1~85 省略

Film86 2016/10/17 『青天の霹靂』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8bf6fa67456908dbf5c0f96529914a31

Film87 2016/11/6 『オール・ユー・ニード・イズ・キル』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c7b44a24274790d625bbede27025cb7d

Film88 2016/11/14 『あの子を探して』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a214c30203198fb23fe5268a4235fc75

Film89 2016/11/19 『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/72aea128f193821fb37a73fb6ca9fca1

Film90 2016/12/2 『君よ憤怒の河を渉れ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/5dc3a91965d9abd9160ccb433defe98e

Film91 2016/12/5 『レヴェナント:蘇えりし者』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1933f2201a2fb9fde2b1551da99b2f6a

Film92 2016/12/10 『起終点駅 ターミナル』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b14b9a9209fd0facd653bca53d18778c

Film93 2016/12/23 『ホットロード』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9f49dcfb2c1a5aa6a3313602c040d2b5

Film94 2016/12/28 『ミスター・ルーキー』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/48f360c5297448a5a7a7ff5a9675d4b4

Film95 2017/1/5 『ザ・ヤクザ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9af38fb30d6cb59c8bbb64531242a445


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