隊長が体験や観戦した「スポーツ」を紹介するシリーズの第218回は、『第73代横綱照ノ富士が誕生』をお送りします。
日本相撲協会は7月21日午前、9月の秋場所に向けた番付編成会議と臨時の理事会を都内で開き、名古屋場所で14勝1敗の好成績を挙げた大関・照ノ富士の第73代横綱への昇進を正式に決めました。
これを受けて、相撲協会の使者二人が照ノ富士が所属する東京江東区の伊勢ヶ濱部屋を訪れ、照ノ富士に横綱への昇進を伝えました。
これに対し、照ノ富士は口上で「謹んでお受け致します。『不動心』を心がけ、横綱の品格、力量の向上に努めます」と決意を述べました。
横綱の誕生は、平成29年初場所後の稀勢の里以来、4年半ぶりで令和では初めてです。
モンゴル出身で現在29歳の照ノ富士は、平成23年(2011)5月に初土俵。
平成27年(2015)春場所、関脇の地位で一横綱、二大関を倒し、13勝2敗の成績で、見事殊勲賞と敢闘賞のダブル受賞を果たし、隊長に『将来の大横綱候補現れる』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/2c871facc3a6ad27d70dc04402f90c58 と、言わしめました。
さらに同年の夏場所で、早くも初優勝を果たします http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8c7ed95432f4cc3a23f3a32d3776fd49
場所後に大関に昇進し、横綱候補として期待されました。しかし、ひざのケガや糖尿病などから稽古のできない状態となり、平成29年(2017)名古屋場所から4場所連続で休場し、その年の九州場所で二年間務めた大関の地位から陥落してしまいました。さらに平成30年夏場所からも5場所連続で休場し、おととしの春場所には序二段にまで番付を下げました。
一時は引退も考えたそうですが、師匠の伊勢ヶ濱親方に説得されて思いとどまり、ケガや病気の回復に伴って少しずつ稽古を再開し、再び番付を上げていきました。
そして、令和二年(2010)7月場所で、地獄からの復活優勝を成し遂げました https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a190d974b1dcdcbf9d4554aa771964db
今年の春場所では、三度目の優勝で大関復帰を決め https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/63838d4e5d8dbe6c394e0545b402dd8b
続く夏場所で、四度目の優勝に輝きます https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/cede1cef6afafef99ca24c1073ad5e98
綱取りがかかった今場所、14日目までを無敗で終え、横綱昇進を確実にしました。
迎えた千秋楽、結びの一番で横綱・白鵬との優勝のかかった “全勝対決”。館内が盛り上がったこの一番、白鵬の小手投げで初黒星を喫しましたが、14勝1敗の好成績を挙げ文句なしで横綱へ昇進しました。
昨年春場所以来となる45度目の優勝を果たし、全勝優勝も16度目の大横綱に対して、またぞろ品格なぞとの批判が浴びせられています。
14日目の大関・正代戦。時間一杯となると、白鵬が仕切り線から大股で下がり、俵に両足が触れそうな位置で両手を突く、奇襲作戦に出て、これが横綱の品格がないなどと言われていました。
正代の馬力を嫌ったとか、土俵下で勝負を見つめていた照ノ富士へのけん制球などとの見方がありますが、隊長は、白鵬が再び “ヒール(悪玉)”役を演じたのだと思いました。
右膝の手術を行い、六場所連続休場から「進退をかけて」出場した今場所。土俵を重ねるごとに、強さが戻り、このまま全勝優勝を果たしたら、“奇跡の復活”の美談として称えられ、“ベビーフェイス(善玉)” に担ぎ上げられるところでした。
勧善懲悪ストーリーが好きな日本人、頭の良い白鵬は、自分がヒールを演じ、ベビーフェイスの照ノ富士との全勝対決のシナリオを描いたのでしょう。
ところが、千秋楽のその世紀の一戦でも、にらみ合い、かち上げ、勝った後の雄たけび、とヒールぶりを存分に発揮してくれました。
これで、横綱に昇進した照ノ富士との遺恨が続き、大相撲が盛り上がる訳ですから、相撲協会のお偉方も、白鵬を非難するのではなく、感謝しなければいけないのではないでしょうかね。
さて、場所前に隊長が注目した https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/20bfa4590a6d96eb25b78a2276d24d3d 白鵬、照ノ富士以外の前頭五枚目の豊昇龍(ほうしょうりゅう)ですが、大関・正代を破るなど、10勝5敗と自己初の二けた勝利で、技能賞を獲得しました。
豊昇龍は、将来の大関・横綱候補とも呼ばれています。
こうしてみると、場所前に隊長が注目したのは、全員モンゴル出身(白鵬は日本国籍取得済)でした。この三力士だけではありません、名古屋場所の番付には、横綱以下42人の幕内力士の内、七人がモンゴル出身です。
逸ノ城は、10勝5敗。霧馬山が、9勝6敗。千代翔馬は、8勝7敗。玉鷲が、11勝4敗と、全員が勝ち越しています。
モンゴル出身力士の強さの秘密は、改めて次回に取り上げてみたいと思います。
尚、「隊長のブログ」では、大相撲に関する記事を、これで94回アップしたことになります。 詳細は、こちらをご参照下さい http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/615cf67ca9eddf698c48f249b5c368e3
==「スポーツ」バックナンバー ==
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/6f101d6b0ec3426d0116ade60659fbd5
No.1~205 省略
No.206 2021/1/26 『大栄翔 突き押しで初優勝』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a73da2b623c19ad196e02b06b104cd3b
No.207 2021/3/14 『令和三年春場所の注目力士は』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e3211d61d2e871da9a26cab3cc0242ca
No.208 2021/3/25 『Swallows CREW 2021 入会記念品』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c4c1df1de053338ed9c33733d407099e
No.209 2021/3/30 『照ノ富士 三度目の優勝で大関復帰へ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/63838d4e5d8dbe6c394e0545b402dd8b
No.210 2021/5/5 『再びの無観客開催』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f5dd181061abb35e1435d21796cff3cc
No.211 2021/5/9 『令和三年夏場所の注目力士は』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8852ece0b1929946cd27cb13329dc201
No.212 2021/5/15 『有観客開催が再開』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d153f17de5ffc960ca233eb2bed73133
No.213 2021/5/24 『ラグビー日本選手権 福岡選手 有終の美を飾る』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b1a03c0bcea80bc7d5fd1bf1a09dde0b
No.214 2021/5/27 『照ノ富士 連覇で綱取りへ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/cede1cef6afafef99ca24c1073ad5e98
No.215 2021/6/6 『サッカー日本代表 vs U-24日本代表』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/5791dc9e24bbef49ddf860f327fc1e4d
No.216 2021/7/6 『令和三年名古屋場所の注目力士は』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/20bfa4590a6d96eb25b78a2276d24d3d
No.217 2021/7/14 『「オリンピック観戦チケット」入場不可』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/619fdc9753d97bf302c08bc0aa4729f4
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